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プロ5戦目の23歳が“衝撃のカウンター”で世界王者に…吉良大弥は日本ボクシング新時代の象徴か? レジェンド井岡一翔が託した「時代を作ってほしい」

posted2026/09/03 17:20

 
プロ5戦目の23歳が“衝撃のカウンター”で世界王者に…吉良大弥は日本ボクシング新時代の象徴か? レジェンド井岡一翔が託した「時代を作ってほしい」<Number Web> photograph by Hiroaki Finito Yamaguchi

難敵カニサレスを圧倒し、プロ5戦目で世界王者となった吉良大弥(23歳)。志成ジムの先輩・井岡一翔は「時代を作っていく選手」と称えた

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渋谷淳

渋谷淳Jun Shibuya

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Hiroaki Finito Yamaguchi

 WBAライトフライ級王座決定戦が9月2日、横浜BUNTAIで行われ、同級1位の吉良大弥(志成)が同2位のカルロス・カニサレス(ベネズエラ)に7回38秒TKO勝ち。日本人最速タイ記録となるプロ5戦目で世界タイトルを獲得した。若きホープの戴冠劇を感慨深く見守ったのがジムの大先輩、元4階級制覇王者の井岡一翔だった。

吉良大弥を支えた井岡一翔の“金言”

 多くの日本人選手と激闘を演じてきたカニサレスは決して簡単な相手ではなかった。33歳の元世界王者はパンチがあり、タフで、その上したたかな試合巧者なのだ。23歳と若く勢いのある吉良がその術中にはまり、少しでもムキになれば、曲者の餌食になる危険性はあった。

 吉良が尊敬してやまない兄貴分、井岡はその長いキャリアを通じて勝負の怖さを知り抜いている。井岡は減量に苦しむ弟分に対し、試合前からさりげなくアドバイスを送っていた。

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「準備を重ねても、どこかで不安を感じることはあります。恐怖心に襲われることもある。だから自分のやってきたことを信じる。目の前のプロセスを一つずつ、丁寧に楽しみながら仕上げていこう。そういう話はしていました」

 もともとフライ級がベストの吉良は、4.5kgの水抜きという苦しい減量をなんとかクリアしてリングに上がった。リカバリーに成功し、コンディションは上々だ。あとはどれだけ本来のパフォーマンスを発揮できるか。井岡は「それほど心配していなかったけど、世界初挑戦です。相手もいい選手で一瞬たりとも気は抜けない。早く終わらせたいと思ったり、勝負を急いだりしてほしくないと思ってました」と立ち上がりが一つのポイントだと見ていた。

 吉良はもともと負けず嫌いを絵にかいたようなアグレッシブなファイトスタイルを売りにしているが、この日は井岡の言葉を肝に銘じて戦った。スタートから持ち前のスピードと反応の鋭さで優位に立ちながら、前に出過ぎず、慎重に重心を後ろに置いて、まずはカニサレスのパンチをもらわないことに集中した。思惑通りブロッキングとステップバックでほとんど被弾をせず、3回には相手の右を外して左フックを決め、この試合最初のダウンを奪った。

【次ページ】 「ここからが勝負」完璧なカウンターが決まるまで

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