SCORE CARD INTERVIEWBACK NUMBER
「1勝するのってしんどいなぁ」ヤクルト石川雅規がつぶやいた日…スピード全盛時代も貫いた“3次元の魔術”「挑戦できるのは幸せ」さらば小さな大投手
text by

佐藤春佳Haruka Sato
photograph bySANKEI SHIMBUN
posted2026/09/02 11:51
引退を決断した登板は8月27日巨人戦。決意を秘めて先発マウンドに上がったが左肩を痛め1回もたず降板した
「無事是名馬」アンチエイジングの秘訣は
とはいえ、23年間大きな怪我なく投げ続けてきた左腕の体の強さは健在だ。アンチエイジングの秘訣は至ってシンプル。サプリメントに頼りすぎず、なるべく栄養を食事から摂取する「医食同源」の考え方と、昔ながらの規則正しい生活だと話す。
「早寝早起きが一番。オフの時は夜9時半ぐらいに寝て朝5時に起きるような生活をしてます。外で飲み歩いたりもしないですね。目標とか、志があるから体も若くいられるのかな。やっぱり気持ちが大事。悩んでいる暇はないですから」
積み重ねた白星の数は「185」。'08年の中日・山本昌以来となるNPB通算200勝までは残り「15」だ。ここ数年は登板間隔を長めに空ける慎重な起用法のなかで、与えられたマウンドに全力を尽くす。金字塔までの道のりは容易ではない。
「1勝するのってしんどいなぁ…」
ADVERTISEMENT
「1勝するのってしんどいなぁと思うこともあります。でもそんな挑戦ができるのはめっちゃ楽しいし、すごくありがたいことです。いつかは辞める時が来る。だからそれまでは思い切ってやります」
もっと速い球、もっと強い球を投げる投手はいくらでもいる。「ブルペン映え」する投手もまた。それでも23年の熾烈な競争の中で今もマウンドに立っているのは、身長167cmの石川だけだ。
「自分自身を信じなかったらどうしようもない。粘り倒しますよ」
朗らかに笑い、うなずいた。
チェックを入れてボタンを押すだけ
Number Webを見つけやすくする

