甲子園の風BACK NUMBER
ドラフト1位候補・菰田陽生の今…山梨学院監督が語る「強豪社会人チームから“メジャーレベルだ”と絶賛された」「菰田級のスケール感ある野手はいない」
text by

谷川良介Ryosuke Tanikawa
photograph byJIJI PRESS
posted2026/08/26 11:02
ドラフト1位候補・菰田陽生の今。山梨学院監督が語る
吉田 たまに練習試合で打席だけは立たせると、場外ホームラン打ったりとか、すごいところは見せていたんですけど、当時はまだDH制もなかったし、守備のレベルも低く、そもそも体が動かない。1年夏も当然ベンチを外れていました。つづく秋もほぼ守るところはなかったと思います。
――でも、1年秋の関東大会で登板していますよね。東海大相模戦でした。
吉田 ピッチャーがいなかっただけなんです。それに、菰田は打席に立ったら、ドラフト候補だった福田(拓翔)君の147キロをセンターへバーンと打ったりもする。まだ菰田の能力を測りきれていなかったのが正直なところでした。
2年夏の甲子園でブレイク、8者連続三振…
ADVERTISEMENT
――そうして2年春のセンバツ甲子園で存在感を発揮しました。
吉田 あの時も、まだ主力ピッチャーではありませんでした。でも、菰田が報道陣の前で「150キロ投げたいです」と言ったことで少し注目を集めてしまって。そのとき菰田を呼んで説教したんです。「150キロとか160キロとか、まだ投げもしない野球選手が言っちゃいけないよ」と。で、甲子園で経験だけでも積ませようかとマウンドに送ったら、いきなり152キロを出した。おいおいって(笑)。試合終わった後に「やるな」と声をかけたら、菰田は何て言ったと思います?「室内で156キロ出てたんで。150はいけるかなと思いました」と言うんです。
――すでに150キロを超えていたのですね。
吉田 練習では投げさせてなかったので、自分で夜に測っていたのでしょうね。そこから春の関東大会では8者連続三振もあった。その後は肘に張りがあって休ませてたので、あまり投げてないんですよ。でも、甲子園に入ると県大会で奮闘した檜垣の疲労が出て、逆に菰田の調子がグッと上がった。それで全試合先発となりました。
――それが菰田選手の2年夏の甲子園。豪快な打撃も相まって、大会の顔の一人になりました。「NEXT大谷翔平」という見出しも躍りました。

