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「天山って何ですか?」「バカ野郎、お前の新しい名前だよ」天山広吉爆誕から“蝶天”そして“テンコジ”へ「ヒールは怖がらせてナンボかと…」
posted2026/08/25 11:01
天山引退記念インタビュー中編では、リングネーム「天山」の誕生秘話が語られた
text by

二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph by
Asami Enomoto
おい、あんちゃん、いくつだ? 体をもっとでかくしろ。一からやり直すつもりでトレーニングしていくぞ。
天山広吉になる前の時代、山本広吉は次の武者修行先として欧州からカナダ・カルガリーに渡った。現地でトレーナー兼選手ブッキングを務める、大剛鉄之助と初めて言葉を交わした光景を昨日のことのように覚えている。威圧感のある声だった。
大剛は元力士で、主に国際プロレスなどで活躍した元プロレスラー。遠征先のカルガリーへ車で向かう際に交通事故に遭って右足を切断し、現役を引退してからはカルガリーに拠点を置いていた。
独特すぎる「大剛トレーニング」
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地獄の大剛トレが待ち受けていた。
四股やスクワットなど延々と下半身をいじめ抜いてから、プッシュアップ(腕立て伏せ)は足を椅子の上に置くなどバリエーションを変えながら、気が遠くなるまでやらされる。ダンベルやバーベルでのウエイトトレは最後。3時間以上、ほぼぶっとおしだという。
「新日本のやり方とはまた違う、大相撲出身の大剛さん独特のトレーニング法でした。唯一、大剛さんがタバコを吸いに行くときだけ休憩できて水分補給をするんですけど、本当に吸ったのかと思うくらいすぐに帰ってくる(笑)。もっとゆっくり吸ってよって何度、心のなかでぼやいたことか。回数も『俺がもういいって言うまでやれ』なんで、とにかく何も考えないでやるしかなかった」
食事も一息つける場ではなかった。バイキング形式のレストランに連れていかれて、手が止まれば「食べろ、もっと食べろ」と促される。食事もトレーニングの一部だと、コンコンと言い聞かされた。限界までトレーニングして限界まで食べる、その繰り返しの日々を送った。

