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「内臓が全部垂れ下がって、足元がフワフワして」“部屋存続の危機”を乗り越えた先に…常盤山部屋おかみが号泣した弟子たちの“卒業レター”
posted2026/07/24 11:03
「『先代おかみ』として、そっとみんなを見守っていく」と語るルミコさん(右)と常盤山親方
text by

佐藤祥子Shoko Sato
photograph by
Takashi Shimizu
「記憶がすっぽり抜けているんです」
2019年3月の大阪場所後には、貴景勝が大関に昇進する。金屏風を背に昇進伝達式で使者を迎えるのは、相撲界の師匠夫妻にとって冥利に尽きることのひとつだ。
しかし、余韻に浸る間もなかった。まさに禍福は糾える縄の如し――。その半年後の9月には、貴乃花部屋から移籍して来た、将来有望な十両力士による暴力問題が発覚する。双子力士として注目されていた彼もまた、角界を去ることになってしまった。先代師匠と名跡を交換して「常盤山部屋」の看板を掲げるべく、新しい家屋探しに奔走していたルミコ夫人は、三度のショックを受けることになる。双子力士のもうひとりにも大麻問題が発覚し、解雇処分を受けたのだ。
「それこそ、部屋の存続にも関わることでした。この時は本当に『生きた心地がしない』というか、もう私は体の中の内臓が全部垂れ下がって、足元がフワフワしてる感じというか……」
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感性豊かな詩人でもあるルミコさんが、当時の感覚をこう表現する。
名古屋場所の終わりに親方から、弟子の大麻疑惑について電話があったというが、
「大麻という考えもしなかった言葉を聞いた瞬間から、その電話のやり取りの記憶がすっぽり抜けているんです」
そして「今はふたりとも格闘家として次の世界で頑張っているから、ここではもうあえて名前を出さないでおいてほしい」と慮っていた。
まるでジェットコースターに乗っているかのような、乱高下の日々。それでも心機一転とばかりに、「常盤山部屋」として板橋区に引っ越し、新たなスタートを切る。2021年初頭のことだ。

