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「内臓が全部垂れ下がって、足元がフワフワして」“部屋存続の危機”を乗り越えた先に…常盤山部屋おかみが号泣した弟子たちの“卒業レター”

posted2026/07/24 11:03

 
「内臓が全部垂れ下がって、足元がフワフワして」“部屋存続の危機”を乗り越えた先に…常盤山部屋おかみが号泣した弟子たちの“卒業レター”<Number Web> photograph by Takashi Shimizu

「『先代おかみ』として、そっとみんなを見守っていく」と語るルミコさん(右)と常盤山親方

text by

佐藤祥子

佐藤祥子Shoko Sato

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photograph by

Takashi Shimizu

今年、常盤山親方(元小結・隆三杉)が日本相撲協会の定年65歳を迎えたことに伴い、常盤山部屋は湊川親方(元大関・貴景勝)に継承された。おかみさんとして常盤山部屋を支えたルミコ夫人が、波乱の日々を振り返る。2018年に相撲協会を電撃退職した元横綱貴乃花から力士・裏方を受け入れ、翌年3月には、貴景勝が大関に昇進し、親方夫妻は大きな喜びに包まれていた(全3回の3回目/第1回第2回も公開中)

「記憶がすっぽり抜けているんです」

 2019年3月の大阪場所後には、貴景勝が大関に昇進する。金屏風を背に昇進伝達式で使者を迎えるのは、相撲界の師匠夫妻にとって冥利に尽きることのひとつだ。

 しかし、余韻に浸る間もなかった。まさに禍福は糾える縄の如し――。その半年後の9月には、貴乃花部屋から移籍して来た、将来有望な十両力士による暴力問題が発覚する。双子力士として注目されていた彼もまた、角界を去ることになってしまった。先代師匠と名跡を交換して「常盤山部屋」の看板を掲げるべく、新しい家屋探しに奔走していたルミコ夫人は、三度(みたび)のショックを受けることになる。双子力士のもうひとりにも大麻問題が発覚し、解雇処分を受けたのだ。

「それこそ、部屋の存続にも関わることでした。この時は本当に『生きた心地がしない』というか、もう私は体の中の内臓が全部垂れ下がって、足元がフワフワしてる感じというか……」

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 感性豊かな詩人でもあるルミコさんが、当時の感覚をこう表現する。

 名古屋場所の終わりに親方から、弟子の大麻疑惑について電話があったというが、

「大麻という考えもしなかった言葉を聞いた瞬間から、その電話のやり取りの記憶がすっぽり抜けているんです」

 そして「今はふたりとも格闘家として次の世界で頑張っているから、ここではもうあえて名前を出さないでおいてほしい」と慮っていた。

 まるでジェットコースターに乗っているかのような、乱高下の日々。それでも心機一転とばかりに、「常盤山部屋」として板橋区に引っ越し、新たなスタートを切る。2021年初頭のことだ。

【次ページ】 弟子たちからもらった卒業レター

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