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八村塁の新天地クリッパーズってどんなチーム?「低迷を救った元大企業CEO」「天才数学者ばりの頭脳派HC」給料は下がるも、“NBA第3章”にそろう好条件
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宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byKenneth Richmond/Getty Images
posted2026/07/23 06:21
レイカーズではファンからも愛された八村塁。新天地クリッパーズでは、どんな存在になれるだろうか
2025年1月、当時レイカーズの一員だった八村は、初めてこのインテュイットドームで試合をした後にこうコメントしている。
「最高でした。一番新しいアリーナのひとつですよね? ほかのアリーナとはちょっと違う感じがしました。未来的な感じ」
たとえば、試合中に選手が使うベンチの椅子も、他のアリーナとはまったく違う。選手たちが自分の身体にあわせてスイッチひとつで椅子を上下できる昇降機能や、ヒーターやマッサージの機能までついているのだ。ロッカールームやトリートメントルームの施設も充実。同じ建物の中に練習コートもある。細かいところまで選手のことを考えたアリーナであることがわかる一例だ。
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八村も、クリッパーズと契約した後に自身のVログでこう語っている。
「他のNBA選手と話しても、クリッパーズのオーガニゼーションの素晴らしさ、プレイヤーファースト精神もある(という高評価の声が聞かれる)」
「選手のサポートはもちろんですけど、選手のまわりの人のサポートもしてくれるっていう話ですし、何よりも新しいアリーナであったり、最先端のメディカルとかもありますし、フィジカルでもいろいろ役立つものがいっぱいあると聞いたので、僕としてもすごい楽しみだなと思います」
レイカーズのようにコートサイド席がジャック・ニコルソンやデンゼル・ワシントン、スヌープ・ドッグといった華やかなハリウッドスターで埋まることはないが、そのかわりにゴール裏には『ザ・ウォール』と呼ばれるクリッパーズ・ファンしか入れないセクションがある。中でも『ザ・ウォール』の中核をなす『ザ・スウェル』のセクションに陣取る熱狂的なファン約300人は、試合を通して立ち見で声援を送り、会場の雰囲気を盛り上げている。2025年のプレイオフでは、バルマーはザ・スウェルのメンバー100人以上を、チャーター機などの旅費からチケット代まですべてクリッパーズが負担してデンバーまで連れて行くという太っ腹な企画を実現してみせたこともあった。
49歳の名将、ティロン・ルー
クリッパーズのもう1人のキーパーソンは、ヘッドコーチのティロン・ルーだ。選手時代には2001年にロサンゼルス・レイカーズでコービー・ブライアントやシャキール・オニールらと共に優勝を経験し、ヘッドコーチとしても、2016年にレブロン・ジェームズがいたクリーブランド・キャバリアーズを率いて、ゴールデンステイト・ウォリアーズ相手に1勝3敗から3連勝の大逆転優勝を果たしている。リーグ屈指の頭脳派コーチとして知られ、試合中の対応力の高さはNBAヘッドコーチの中でもトップクラスと評価される49歳の名将だ。
そんなルーHCのバスケIQには、ライバルチームのヘッドコーチたちも舌を巻く。2024年のパリ五輪でルーと共にアメリカ代表のアシスタントコーチを務めていたエリック・スポールストラ(マイアミ・ヒートHC)は「ティロン・ルーはまるで映画『ビューティフル・マインド』でラッセル・クロウが演じていた役(天才数学者)のように、いつも紙やノートなど、あちこちにダイアグラム(図表)を描いている。いつでもよりいい戦術を考えているんだ」と語っていたことがあった。
彼の持ち味は頭脳だけではない。現役時代から多くの人に愛され、信頼されてきた人間性も彼のコーチングの強みだ。NBA選手としては11年で7チームを渡り歩いたジャーニーマンだったが、その分、多くのチームメイトと接する中で歯に衣着せぬ率直なコミュニケーション力を培った。一方で周囲を和ませる笑顔で誰とでも心を通わせることができる人間力もある。ヘッドコーチになってからも、選手と本音で語り合い、信頼関係を構築するコーチとして高く評価されている。



