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「バレーができなくなったら、私が働く」清水邦広を支えた“アナウンサー妻”…七菜さんが明かす夫の意外な素顔「初デートは、カウンターなのに1席空けて座った」
text by

田中夕子Yuko Tanaka
photograph byNana Shimizu
posted2026/07/17 11:06
2022年に結婚し、二人の子どもを授かった清水夫妻。妻・七菜さんが出会いを明かした
さすがに心が折れかけていた邦広を救ったのは、当時チームのマネージャーを務め、現在は大阪ブルテオンの広報を担当する山本拓矢だったという。香代子さんが当時を述懐する。
「ケガをした直後に、山本くんが『リハビリの状況もSNSで出しましょう』と言ってくれたそうです。私はね、たとえケガをしたとしてもそのまま終わってほしくなかったし、『あの人ケガしたけど、その後どうしたんかの?』という状態にはなってほしくなかった。だからちゃんと復帰して、引退してほしかったし、“今の自分”も残してほしかった。一人じゃできないことを、助けてくれる人がいたから、邦広も乗り越えることができたんです」
入院期間は延びた。だが、膝の曲げ伸ばしから、立つ、歩く、走ると、少しずつ回復の階段を上り、ケガから9カ月が経つ頃にはジャンプやボールを扱った練習も再開できるようになった。
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体育館での練習が再開すると、入院中はほとんど人に会わなかった清水を、仲間たちが積極的に食事に連れ出してくれた。
「また、頑張ろう」
気持ちが前向きになった頃、新たな出会いが訪れた。友人が開いた食事会で隣に座ったのが、後に妻となる七菜さんだった。
妻・七菜さんとの出会い
関西圏でアナウンサーとして活躍していた七菜さんは、当時、NHK和歌山放送局からテレビ大阪に転職したばかり。新しい環境に馴染むためにも「人数合わせで呼ばれた」という食事会に参加した。
そこに清水がいることは知らなかったが、中学時代にバレーボール部に所属していた七菜さんは驚いた。
「あの清水さん?と、最初はびっくりしました」
ただ、明るくさっぱりとした性格の七菜さんは、バレーボール選手だからと特別扱いせず、他愛もない会話を重ねた。そんな心地よさに引かれたのか、連絡先を交換すると、七菜さんのもとには清水から絶えずメッセージが届いた。
「2人でご飯行きませんか?」
食事会から2日後、清水は地元・福井県にある好きな焼鳥屋が大阪にもあるから、と七菜さんを誘い出したという。店に行くと、カウンター席に通されたのだが、想像と違っていたのは2人の距離感だった。清水はわざわざ1席分空けて座ったのだという。
「話している時も最初はおしぼりの端をずっと触りながら目も合わせないし、カウンター席に2人で食事に行っているのに1席空ける人なんて初めての体験でした(笑)。自分から誘ったのに、ものすごい人見知りなんですよ。でも、出会ったばかりなのに、ケガから復帰してやっと前向きになれたとか、以前結婚していた時のことも含めて、隠すことなくいろいろ話してくれた。シャイだけど、真っすぐな人なんだなと思いましたね」


