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テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
大谷翔平の登板延期で騒然とする一方で“W杯に熱視線”ファンも…ドジャース遠征の“仮住まい敵地”で記者が体験した「メジャーらしくない」光景とは
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柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph byNaoyuki Yanagihara
posted2026/07/06 17:01
アスレチックスが“仮住まい”としているサター・ヘルス・パーク
臨時記者席からは、中堅後方にそびえるサクラメントの名物「タワーブリッジ」がよく見えた。初日は鮮やかな黄色の橋だと思っていたが、3日目に歩いて近づくと、実際は落ち着いた金色だった。橋のたもとには川沿いのカフェが並び、朝の散歩を楽しむ人の姿もある。メジャーリーグを取材していることを忘れてしまうほど、街には穏やかな時間が流れていた。
そんな空気が一変したのが、2日目の朝だった。球団が大谷翔平の先発登板延期を発表すると、記者席は一気にざわついた。左膝の影響なのか。マメなのか。さまざまな憶測が飛び交う中、試合前にデーブ・ロバーツ監督へ確認すると、「マメは関係ない」という。
前日も普段通りにキャッチボールをしていただけに、理由を探ろうとブランドン・ゴームズGMを追いかけた。しかし、この球場では球団幹部はグラウンド中央を横切ってクラブハウスへ戻る。ウォーニングトラックから声を掛けるタイミングがつかみにくく、普段なら難しくない取材も思うように進まなかった。
W杯一色の球場でも大谷はいつも通りだった
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それでも球場全体には、どこかのんびりした空気が漂っていた。試合中にはウエストサクラメント市のマーサ・ゲレロ市長が突然記者席を訪れ、記者たちと笑顔で自撮り。その写真をその場でXへ投稿していた。
臨時記者席近くのスイートルームでは、サッカーワールドカップ北中米大会のメキシコ−エクアドル戦が流れ、ゴールが決まるたび歓声が上がる。野球を取材しているはずなのに、多くの人が自然とモニターへ目を向けていた。その夜、ロバーツ監督はメジャー史上最速で通算1000勝に到達した。シャンパンファイトが終わったクラブハウスには、大量のシャンパングラスが並び、飲み切れなかったシャンパンやテキーラが残っていた。アルコールの香りが部屋いっぱいに漂い、節目の勝利の余韻が静かに残っていた。
3日目も球場はワールドカップ一色だった。クラブハウスではセネガル—ベルギー戦が流れ、2点を先行したセネガルが逆転負け。涙を流す選手たちの姿に、ドジャースの選手やスタッフも思わずテレビへ目を向ける。その後は米国—ボスニア・ヘルツェゴビナ戦が始まり、打撃練習中には右翼の大型ビジョンにも試合映像が映し出されていた。
そんな騒がしさの中でも、大谷はいつも通りだった。クラブハウスオープン中にブルペンへ入り、淡々と投球練習をこなす。一方、登板前日の佐々木朗希は試合開始5時間前にはキャッチボールを始めていた。大谷や山本由伸よりもかなり早い。毎日見ているからこそ分かる、それぞれのルーティンの違いである。
印象に残ったチームストア
この3日間でもう一つ印象に残ったのが、球場内のチームストアだった。

