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「田中碧には誰も声をかけられなかった」ブラジルに敗戦の現場で“中継には映らなかった”選手たちの姿…久保建英が“10秒間の沈黙”のあとに語ったある言葉

posted2026/07/02 17:01

 
「田中碧には誰も声をかけられなかった」ブラジルに敗戦の現場で“中継には映らなかった”選手たちの姿…久保建英が“10秒間の沈黙”のあとに語ったある言葉<Number Web> photograph by Getty Images

ブラジル戦終了直後、顔を覆ってピッチに倒れ込んだ田中碧

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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決勝トーナメント初戦、ブラジルに1ー2で敗れ、北中米W杯を去ることになった日本代表。TV中継には映らなかった、試合後の選手たちの本当の姿を、現地からレポートする《全2回の前編/後編につづく

◆◆◆

 試合終了の瞬間、サムライブルーの選手たちはほとんどがその場で動けなくなっていた。精も根も尽き果てるまで闘い抜いたが、その先にあると信じていた歓喜はなかった。

 北中米ワールドカップ決勝トーナメント1回戦。日本は立ち上がりからハイインテンシティーで試合に入ってきた“本気のブラジル”を相手に、後半アディショナルタイムの失点で1-2の逆転負けを喫した。

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 田中碧(リーズ)が仰向けのままで顔を覆っている。長友佑都(FC東京)や板倉滉(アヤックス)らに囲まれて何とか起き上がったものの、涙が止まる気配はない。プレミアリーグで顔見知りのブラジル代表FWクーニャに慰められても目を開けることができない。やっと歩き出しても思わずタオルをピッチにたたきつけるほど、感情が高ぶっている。

 上田綺世(フェイエノールト)も、中村敬斗(スタッド・ランス)も、冨安健洋(アヤックス)も泣いていた。あと一歩で開かなかった次への扉の前で唇を噛みしめるしかなかった。

 試合後の日本側のミックスゾーンには沈痛な空気が流れていた。お立ち台に呼ばれた板倉の右の頬には、ひと筋の涙が伝い落ちていた。第2次森保ジャパンでチームキャプテンを務めた遠藤航の負傷離脱を受け、今大会からキャプテンに就任した背番号4は「ここで終わるチームではなかった」と何度も繰り返していた。

久保建英の“10秒間の沈黙”

 ミックスゾーンのジャーナリストエリアに最初にやってきたのは久保建英(レアル・ソシエダ)だった。試合後のピッチで涙ぐんでいた目尻はまだ赤いままだった。グループリーグ初戦のオランダ戦で左膝を負傷して以来、チュニジア戦とスウェーデン戦を欠場してリハビリに専念していた久保は、ブラジル戦で3試合ぶりにベンチ入りしていたが、試合前のウォーミングアップには参加せず、前半29分に佐野海舟のシュートで先制した時にも負傷の足ではベンチから飛び出して歓喜の輪に加わることはできずにいた。

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