サムライブルーの原材料BACK NUMBER
日本代表はなぜ「長身軍団にヘディングで勝てた」のか?…オランダを最もよく知る“空中戦の達人”が解き明かした「セットプレーの攻防」
text by

二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byKaoru Watanabe/JMPA
posted2026/06/17 17:04
鎌田大地(左)の得点が記録された日本の2点目。長身選手揃いのオランダからヘディングでゴールを奪えたわけを、空中戦の達人ハーフナーが読み解いた
「ファンダイク選手からすれば渡辺(剛)選手の背中を取った時点で、かなり優位にはなります。ジャンプした瞬間に相手のバランスを崩させたうえで、対角線に、そして下に叩きつけるというのもセオリー。
フラーフェンベルク選手のクロスは決して緩いボールではなかったけど、コースに狙って飛ばすようにコントロールしましたよね。(右ポストに当たる)あそこまでギリギリを狙ってはいなかったとは思いますが、それまでシュートを止めていた(鈴木)彩艶選手の反応が良かったので、そういうところも頭にあったのかなとは感じました。
それでもセットプレーの日本の守備はよくやっていたと思います。何回か合わせられたとはいえ、シュートの勢いを弱めていた。もちろん合わせられないことが一番ですが、しっかり体をぶつけてバランスを崩させているので、最終的にいい形では打たせていなかった」
オランダペースではやらせていなかった
ADVERTISEMENT
先制された日本ではあったが、マイクはそのままオランダペースになるとは思わなかったという。言葉を続ける。
「全体的には(フレンキー・)デヨング選手のリズムでやっぱり試合が進んだなと思います。ミスがなかったし、上田(綺世)選手がパスコースを消してはいても、捕まえきれなかった。(所属する)バルセロナであればもっとクサビを打ったり、パスを散らしたりするんでしょうけど、そこはパスの受け手のところを日本がしっかりケアしていたから、彼が本来やりたいことをやらせていなかったと言えなくもない。
ほかの選手に対してもそうです。たとえば僕はオランダで(デンゼル・)ダンフリース選手とも試合をしていますけど、彼はガンガン前に出ていきたいタイプなんです。でも、前田(大然)選手がそうさせないように守備で効いていたし、かつ(同サイドの)中村(敬斗)選手が最初からキレキレだったというのもあるはず。先に失点はしましたけど、まだまだ分かんないと思っていたところにあのゴールがありました」

