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りくりゅう引退→指導者志望の一方で「結局は海外に行かないと」“三浦璃来を小2から知る”恩師がズバリ…じつは厳しい日本のペア練習環境問題
posted2026/05/02 11:03
引退会見で朗らかな表情の「りくりゅう」。2人の存在で脚光を浴びたフィギュアペアは、いかに国内で普及していくのか
text by

山田智子Tomoko Yamada
photograph by
Asami Enomoto
引退を表明した三浦璃来・木原龍一組を「ペア教室」で指導した若松詩子さんが語る、日本フィギュアペア環境の現状とは。〈NumberWebノンフィクション/全4回〉
りくりゅうペアが指導者になるだけでは足りない
4月17日、ミラノ・コルティナ五輪で金メダルを獲得した三浦璃来・木原龍一組が、競技人生に区切りをつけることを発表した。2人は「自分たちの夢は日本をペア大国にするということ。将来的に2人で日本でペアの指導者になることが目標」と語っている。
世界の頂点を知る2人が指導すれば、日本のペア競技の強化は加速するだろう。2人の今後を歓迎しながらも、「同時に、環境面の整備が必要だ」と指摘する人がいる。元カナダペア競技の代表で、小学生の頃の三浦を指導した若松詩子さんだ。
引退後、若松さんが日本スケート連盟(以下、JSF)のペア事業に力を注いできたのは、自身の苦い経験があったからだ。若松さんは、りくりゅうペアが指導者になることを歓迎しながらも、それだけでは日本のペアの環境を変えられないと訴える。
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「金メダリストが教えてくれる。これ以上ないと思います。最初にレベルの高いものを見るということは本当に大事です。2人が作った“基準”はゆなすみペアや籠谷歩未・本田ルーカス剛史ペアなど次世代へと受け継がれていくと思います。
でも、環境が伴わないと、結局は海外に行かないと続けられないということになってしまう。りくりゅうペアもわかっていることだと思いますが、今彼らがカナダで練習しているような環境がほしいですね」
日本とカナダ、どれくらい練習環境に差があるのか
日本とカナダ、どれくらいの練習環境の差があるのか。若松さんは自身のカナダ時代のことを振り返る。

