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りくりゅう引退→指導者志望の一方で「結局は海外に行かないと」“三浦璃来を小2から知る”恩師がズバリ…じつは厳しい日本のペア練習環境問題
text by

山田智子Tomoko Yamada
photograph byAsami Enomoto
posted2026/05/02 11:03
引退会見で朗らかな表情の「りくりゅう」。2人の存在で脚光を浴びたフィギュアペアは、いかに国内で普及していくのか
「璃来ちゃんのスキルが高いので、龍一くんもやりやすかったんじゃないでしょうか」
将来的にペアを続けなくても、ペアを経験することは、シングルの選手に好影響があると若松さんは言及する。
「ペアをする中で、シングルとは違う表現力が身につき、それが今振り付けをするときに生きています。スケーティングも、男性と滑ると、一人で滑る時よりもスピードが格段に上がる。そういう感覚を体感できたこともよかったです。今も教える中で、ペアの練習をさせると姿勢が綺麗になるので、シングルの子にもペアのスケーティングを教えたりしていますよ」
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りくりゅうペアが引退を発表して以降、現役時代から支えてきた木下グループやマルコットコーチも彼らが指導者になるための支援を申し出ているのは、心強い限りだ。
「企業の支援は必須だと思うので、それがうまくつながっていけばいいなという思いがあります」
これからも、挑戦する姿勢を貫いて
2人の引退発表を受け、若松さんはコメントを寄せた。
「シングルもペアも合わせた長いスケート競技人生、本当にお疲れ様でした。2人が築き上げた、計り知れない努力、不屈の精神は、日本国民のみならず、現役のフィギュアスケート選手や、スケート関係者の私たちにも沢山の励みと幸せをもたらしてくれました」
彼らをチャンピオンに導いたのは、2人の挑戦する姿勢だと若松さんは微笑む。
「うまい選手は他にもいるんですけど、彼らは常に一つ上を挑戦しているのがわかる。例えばリフトも多々こなすだけではなく、『次はもう一つ上のスピードでやってみよう』とか、毎回毎回挑戦している。そういう姿勢が、彼らをチャンピオンに導いたと思います」
日本のペアを取り巻く環境はまだまだ未整備な部分が多い。しかし若松さんは信じている。常に一つ上の挑戦をし、数々の前代未聞の快挙を成し遂げてきた三浦と木原なら、日本のペア競技の未来を変えてくれるだろうと。
「2人の新たなステージでの挑戦を、今後も応援しています」

