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「女性が自分の意志で走っていない」青学大・原晋監督が“女子チーム創設”で語った危機感とは?「箱根駅伝の異端児」が女子陸上界に吹かせる新風

posted2026/04/10 17:02

 
「女性が自分の意志で走っていない」青学大・原晋監督が“女子チーム創設”で語った危機感とは?「箱根駅伝の異端児」が女子陸上界に吹かせる新風<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

女子駅伝チームの創設を発表した青学大の原晋監督。会見では女子陸上界の現状への危機感を口にした

text by

和田悟志

和田悟志Satoshi Wada

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Nanae Suzuki

“箱根駅伝の王者”青山学院大学の原晋監督が、女子駅伝チームの発足を発表した。名伯楽が会見で語った女子陸上界への懸念と提言とは。《NumberWebレポート全2回の2回目/最初から読む》

 いよいよ始動した青山学院大の女子駅伝チーム。

 その創設記者会見で、「ライバルはどこを考えているか?」という記者からの質問に対して、原晋監督から返ってきた答えは意外なものだった。

女子陸上界への危機感…「怖くてしょうがない」

「男子のケースでは真のライバルは野球界、サッカー界にあるといろいろな場で伝えてきました。では、女子の場合は、確かに、城西大学さん、大東文化大学さん、立命館大学さん、名城大学さんといった強豪校は当然ライバルです。でも、真のライバルは女子ゴルフ界にある。

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 私が(青学大の駅伝監督に)就任する1年前の2003年はそんなにメジャースポーツではなかったのが、宮里藍さん、横峯さくらさんが女子ゴルフ界を牽引し、2人の頑張りによって華やかな世界になり、年間の試合数も増え、1試合平均の賞金総額も2倍に上がりました。

 一方、女子長距離界は記録も伸びていない、競技人口も4割減。このままいくと、指導者の雇用も失われ、チーム数も少なくなり、大会自体もなくなっていくでしょう。でも、日本の女子陸上界には(多くの企業が実業団駅伝に参戦しており)最後の受け皿がある。世界で戦う企業が受け皿を用意しているんです。これらがなくなった時のことを想像すると、私は怖くて怖くてしょうがないんです。

 女子ゴルフ界のメカニズムを勉強しながら、女性が輝かしく、自分らしく走れる環境を整えることで、結果として記録も伸びるし、競技人口も増える。そういう構造を大学女子駅伝界が作っていきたいと思っております」

【次ページ】 「女性が自分の意志で走っていない」…言葉の真意は?

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