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「代表に行った時に楽」谷口彰悟34歳が日本代表3バック中央で“W杯最有力”の背景…英撃破4日後、ベルギーで明かす「良い意味で助けてもらえない」
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佐藤景Kei Sato
photograph byMike Hewitt/Getty Images
posted2026/04/08 17:01
イングランド戦、日本代表の無失点勝利を3バック中央で支えた谷口彰悟。33歳で移籍したベルギーの地で何を得たか
30分過ぎ、9番を背負う22歳ドイツ人FWマテオ・ビオンディッチが味方のアバウトなクリアボールから抜け出してきて、4バックの左CBである谷口が対応した。そもそもその前のプレーで、谷口は敵陣右サイドにいたアルブノール・ムヤへサイドチェンジのパスを送っており、ムヤがヘッドで内側へ戻したところを相手に拾われて逆襲を浴びることになった。
谷口が送ったパスそのものがやや長くなったのだが、ムヤの雑なつなぎと、相手がクリアする瞬間にSTVVの選手が誰ひとり制限をかけられなかったことも問題だった。直前にパスの送り手を務めた谷口は、その直後にはビオンディッチの独走を封じるために全力で走っていたわけだ。
斜めにコースを取りながら左足でボールに触ろうとした刹那、内側に切り返されて背後を取られてしまった。
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だが、ここからが現在の谷口の真骨頂だった。
すぐさま反転すると、シュートを打たれる瞬間にスライディングで足を伸ばし、見事にブロック。ほぼゴール正面であり、一瞬でも遅れればネットが揺れていたかもしれない。
日本代表3バックの中央で今や最有力に
本人は「欲を言えば、あれは反転させられない方がよかったんですけど。ちょっとボールを晒されて食いついちゃったんで入れ替わられてしまいました。でも最後は足を合わせることができた」と反省を口にした。その上で、こうも話した。
「対外国人で、1対1に晒された時の対応とか、行くところ行かないところも含めて、その辺はだいぶこっちに来たことで得られているものがたくさんある。そうやって自分の引き出しが増えているという実感はあります」
ブラジル戦以降に行われた昨年11月のガーナ戦とボリビア戦、そして今回のイギリス遠征でも、初戦となったスコットランド戦では渡辺剛に代わって後半開始から、2戦目のイングランド戦では先発で3バックの中央を務め、いずれも無失点に貢献した。
かねてより統率力やビルドアップ能力には定評があったが、代表戦の舞台で示しているように、1対1の能力や安定感も格段に上がっている。起用のされ方から見るに、北中米W杯でも欠かせない選手の一人だろう。冨安健洋、板倉滉、町田浩樹、安藤智哉ら負傷によりイギリス遠征に不参加だった実力者たちはいても、3バックの中央を担う存在としては、谷口が最有力と言っていい。

