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ボクシングPRESSBACK NUMBER
「地獄の果てまでついていきます」那須川天心が本音で語った”井上拓真戦への執念”「毎日が崖っぷち」「自分に対して”なめんじゃーねよ”と怒りがあって…」
text by

二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byIchisei Hiramatsu
posted2026/04/05 17:01
井上拓真とのWBC世界バンタム級王座決定戦で格闘キャリア初の敗北を喫した那須川天心。拓真との再戦への想いと次戦エストーラダへの挑戦について語った
「日光を浴びながら、平和な空間なんで気持ちいいですよ。“何やってんですか?”“頑張ってください”とか声を掛けてくれる人もいて、そういう空間も好きですね。負けると応援する人が減るよ、とも言われたんですけど、そんなことなくて。町を歩いていても逆に声の掛けられかたが変わった感じがしていて“マジ勝ってください”とか熱く言われることも少なくないんです」
拓真戦への執念「地獄の果てまでついていきます」
エストラーダという高いハードルを乗り越えて、井上拓真にたどり着く。那須川の心にはその一点しかない。拓真は5月2日に東京ドームで5階級制覇を懸ける井岡一翔を挑戦者に迎えて初防衛戦を行なうが、結果がどうなろうとターゲットは変わらない。挑戦者決定戦ではあるものの、彼にとっては何よりリマッチへの通行手形なのだから。
大きく息を吐いてから彼は言った。
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「本当、預けたものは大きいし、しっかりやり返さないといけない。拓真選手が次、勝とうが負けようが戦いたい。もし体重がきつくて階級上げるなら僕も上げるし、もうね、地獄の果てまでついていきます。その僕の執念を見てほしいなって思いますね」
自分はこんなもんじゃない。
“なめんじゃねーよ”と自分と戦いながら、ボクシングの型ではなく天心流の形をつくり上げようとしている。そのお披露目となるのが、4月11日、東京・両国国技館のエストラーダ戦となる。
「自分というものを強く持って戦いに臨むつもりです。人間って一生懸命に毎日生きていれば、短い期間でもこんだけ変わることができるんだぞっていうのを、なんか人間の可能性っていうものを見てもらいたい。自分自身に絶対に負けられない。人としてもコイツ強くなったなって思ってもらえるような試合をしたい」
エストラーダを超えるには、まずもって自分を超えなければならない。井上拓真に借りを返す前に、自分に負けた那須川天心にまずはきっちりと借りを返す――。
<前編から続く>


