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新日本プロレスの歴史を変えるか? カラム・ニューマン23歳の覚醒「辻陽太は面白くない」過去にはトッテナムのアカデミー所属「16歳でプロレスを選んだ」
posted2026/03/28 17:10
『NEW JAPAN CUP』に優勝したカラム・ニューマンは4月4日、両国国技館でIWGPヘビー級王座史上最年少戴冠に挑む
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原悦生Essei Hara
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Essei Hara
カラム・ニューマン(英国/23歳)は13歳の時に母国のリングでプレデビューし、2018年、16歳の時に正式にデビューしている。新日本プロレスのリングには2023年9月8日に初登場した。カラムは3月の『NEW JAPAN CUP』を制して、新日本プロレスのトップタイトルであるIWGPヘビー級王者に近づいている。
歴史を作れるか? カラム・ニューマン23歳の“覚醒”
カラムには常に「Youngest ever(最年少)」という言葉がくっついていた。IWGPタッグ王座を獲得した時も、IWGP世界王座に初挑戦した時も、『G1 CLIMAX』に初出場した時も、そして今回の『NEW JAPAN CUP』制覇も、数えれば最年少の連続だ。そして、UNITED EMPIREというユニットでは若きリーダーを務めている。
カラムは4月4日、両国国技館で辻陽太の持つIWGPヘビー級王座に挑むが、もし戴冠が叶えば、2003年12月9日に中邑真輔が23歳9カ月で史上最年少王者になったという新日本プロレスの歴史を、2カ月差で23年ぶりに塗り替える。それはまさに彼のニックネームの一つの「History Maker」そのものになる。
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辻には確かに勢いがある。だが、ここに来て、カラムには辻を超える何かを感じることができる。
「Make way! Make way!(道を開けろ! どけ!)」と叫びながらカラムは前に進んでいる。
最近というよりも直近でカラムのファイトスタイルは変貌している。今のカラムは魅力的な試合を提供できる。若さゆえというのもあっただろうが、以前のカラムは面白みに欠けていた。ただ、ぶっきらぼうに試合をこなしているという印象が強く、人を惹きつける魅力を欠いていた。そのカラムがどう変われるかが、今回の『NEW JAPAN CUP』の課題だと筆者は考えていた。
大きすぎる期待は裏切られることもある。だが、カラムが長岡で3月20日と21日に戦った海野翔太、上村優也との2試合は最上級の言葉で称賛してもいいだろう。カラムはアオーレ長岡のリングで躍動していた。
準決勝で海野を場外に放り捨て、決勝にコマを進めたカラムは自信にあふれていた。
上村とストロングに渡り合い、最後は肩に担ぎ上げて飛行機投げの体勢からスピンして落とす「Make Way」と名付けた新しいドライバーでトーナメントを制した。カラムは棚橋弘至社長から優勝トロフィーを受け取った。
少年時代はトッテナムのユースに…意外なキャリア
カラムがプロレスラーになるきっかけは唐突だった。
ある日、祖父から突然「実はスタントマンでプロレスラーだった」という話を聞かされたカラムは驚いたという。
祖父はトニー・グランジというリングネームで、1950年代から60年代に英国のリングで悪役のプロレスラーとして戦っていた。怒ったおばさんたちからハンドバッグを投げつけられたという話もカラムは聞かされたことがある。




