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「日本一速い40歳」上野裕一郎はどうしてここまで走れる? 年齢別記録更新の先に目指すもの「身体が動くうちは自己ベストを狙う」
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佐藤俊Shun Sato
photograph byAFLO
posted2026/03/30 06:02
40歳の今季もニューイヤー駅伝に登場した上野裕一郎
「僕は練習で距離を踏むタイプではないので、メニューは基本的にはポイント練習がメインでした。レースペースの2分45秒に近いインターバルとか、追い込むときは400m60秒のショートインターバルをやっていました。
ただ、チームとして駅伝を走るので、夏は少し走りましたが、それでも月間700kmぐらい。学生は月間1000kmを走るので、そこから比べると少ないですが、年齢が年齢なので無理しないことがすごく大事なんですよ。僕は、距離を踏むと疲れて走れなくなってしまうので」
練習をこなしていくと徐々にウエイトが落ちてきた。
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春先、69kg近くあった体重が夏には66kg台になり、最終的に64kgまで落ちた。動きが軽くなって、日々のジョグやポイント練習に対するアプローチの状態が良くなった。また、ウエイトトレーニングを重ねることで、走り方にも変化が生じた。
若いころより足の使い方がうまくなった
「週に1〜2回筋トレをして、上半身や、普段走るだけでは使わない筋肉を鍛えることで、走りが変わりました。若い時はふくらはぎで蹴るとか、バネを活かして一歩一歩の力を放出して走るみたいな感じだったんです。
今もそういう部分は多少ありますけど、股関節をうまく使って可動域を広げたり、足の使い方がうまくなったことで前に進むようになりました。走りに使えるところが増えた感じですね。お尻が疲れたらふくらはぎを使い、そこが疲れたらまたお尻を使う。若い時はこんなことやっていなかったんですが、今はこのおかげで足がいい感じで動くようになりました」
レースで走っていると、他の選手に「スムーズに走っていますね」と言われることが増え、上野自身も走りに手応えを感じていた。
そういうなかで日体大の記録会に出場した。タイムを追うのではなく、ニューイヤー駅伝の練習の一環として出たという。

