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「1秒1秒に命をかけて」河村勇輝がレブロンに挑んだ夜…10分の出場で示したNBA生存力「ユウキを信頼しているから試合に出した」ブルズ指揮官の本音 

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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photograph bySean M. Haffey/Getty Images

posted2026/03/23 11:01

「1秒1秒に命をかけて」河村勇輝がレブロンに挑んだ夜…10分の出場で示したNBA生存力「ユウキを信頼しているから試合に出した」ブルズ指揮官の本音<Number Web> photograph by Sean M. Haffey/Getty Images

シカゴ・ブルズとツーウェイ契約を結んでいる河村勇輝(25歳)

 持ち前のスピードを発揮して速攻に走り、ディフェンスがついてこないとみると、すぐ後ろを走っていたチームメイトのマタス・ブゼリスにダンクさせるべく、バックボードに当ててパスを出した。NBAでもハイライトとして取り上げられるような華やかなプレーだ。実はボードに当ててのパスは、たとえチームメイトがシュートを決めてもアシストの記録がつかないのだが、河村はそのことを知っていたうえで、ボードに当てての味方のダンクを演出した。

「どフリーだったんでレイアップでもいいかなと思ったんですけど。でも後ろからダンカーの彼(ブゼリス)が走ってきてたんで、ひとつ自分の見せどころでもあるなと思って、バックボードに当てました。ああいったアリウープを演出できてよかったと思っています。そういうのでチームの士気上がるんじゃないかと思っているんで。そこはスタッツは気にせずに、2点は2点ですけど、確実にどフリーだったんでやりました」

 チームの流れを作るポイントガードにとって、チームメイトが気持ちよくプレーできるようにお膳立てすることは大事な役割だ。

体重40kg差のレブロンと対峙

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 ディフェンスでも、身体を張ったプレーを見せた。レブロンがドリブルで速攻に持ち込んだ場面では、30cm以上、体重にして約40kgの差をものともせずその前に回り込み、立ちはだかった。結局、このときレブロンはシュートを外している。

 4Qには、ハーフコートの攻防で再びレブロンを守った。レブロンは当然、ポスト近辺でポジションを取ってボールを受け取って攻めようとした。これに対して河村は身体を密着させて低い姿勢で入り込むことで自由にポジションを取らせず、パスを入れさせなかった。

「(レブロンの)フィジカルはすごかったですけど。僕もNBAでいろんな選手とやってきてるんで、そこはレブロンだからといって引けを取ることなく、本当にNBA選手、いちトップ選手としてっていう感覚で体張ってディフェンスしました」

 サイズで劣る河村は、試合に出れば必ずといっていいほど相手オフェンスに狙われる。そのときに相手に簡単にアドバンテージを取らせないようなディフェンスをすることで、弱点を少しでも隠すことが必要だ。これができなければ、どれだけオフェンスで活躍しても、試合には出してもらえない。

「ディフェンスの部分は必ずクリアにして(課題を乗り越えて)いかないといけないところ。こういう小さい選手は常にファイトし続けないといけないところ」と河村。それをレブロン相手にできたことは、自信にもなった。

 試合に出たときに、こういったプレーを見せることができれば、コーチもまた試合に出してくれる。逆に次の日のロサンゼルス・クリッパーズ戦では、前半に出たときにオフェンスではボールを持つ機会がなかったためにリズムを作れず、ディフェンスでは身長差がある相手にマッチアップしたときに、ドライブインされたときの対応でミスがあって、シュートを決められてしまった。このため、後半は勝敗が決した終盤まで出番が与えられなかった。

【次ページ】 「ひとつのミス」が命取りになる世界

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