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フォルティウスは2勝7敗で敗退も「技術的な差はそれほどない」カーリング現地解説者が感じた“世界トップとの違い”「強いチームはそこが上手い」 

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曹宇鉉

曹宇鉉Uhyon Cho

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photograph byTsutomu Kishimoto/JMPA

posted2026/02/22 12:00

フォルティウスは2勝7敗で敗退も「技術的な差はそれほどない」カーリング現地解説者が感じた“世界トップとの違い”「強いチームはそこが上手い」<Number Web> photograph by Tsutomu Kishimoto/JMPA

カーリング女子日本代表・フォルティウスのスキップ吉村紗也香。ドローショットの精度に苦しんだが、中国戦では成功率90%をマークした

石崎 8エンド以降の戦い方はすごくよかったですね。先攻でも相手より先にハウスに入っていって、相手の石を的確に出していく。常に先手先手で攻めていましたし、ショットの精度もよかったです。フロントエンド(リードとセカンド)がしっかりセットできていました。

「研磨で曲がりが変わる」アイスを読む難しさ

――ここまで苦しんできた吉村選手のドローショットの成功率も、中国戦では90%を記録(カナダ戦は65%、イタリア戦は77%、イギリス戦は44%)。あらためてアイスを読むことの重要性と難しさを感じました。

石崎 カナダ戦はそれまでの試合と同様に、速いサイドで同じミスが続く傾向がありました。アイスが滑っていることによるドローウェイトのミス、Tラインの後ろにいってしまうミスです。その後、カナダ戦のあとに石を研磨したので、全体的によく曲がるアイスになって、幅とウェイトの噛み合わせが難しくなった。前日までは伸びていたので「抑えなければいけない」という意識が働きますよね。キックの感覚、投げの感覚、ウェイトジャッジをするスイーパーの感覚がそれまでのアイスとは逆になったことで少しズレてしまい、短くなったり曲がりすぎたりというところで苦労していた印象です。

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――すこし補足として解説していただければ。石を研磨すると、なぜ曲がりやすくなるんでしょうか。

石崎 カーリングの石の底面のくぼみの外側には氷と接触するランニングエッジがあって、試合を重ねるごとに摩擦が少なくなり、より曲がりにくく、滑っていきやすくなるんです。研磨というのは、すり減ったエッジの状態を戻すことによって、摩擦を大きくすることを指します。そうすることで再び曲がり幅が戻るわけです。今回の五輪でいうと、日本のカナダ戦とイタリア戦ではそこが大きく違って、ウェイトコントロールが難しくなった印象です。投げるときにとる幅も明らかに変わっていました。

――なるほど。その変化に素早くアジャストすることが求められるわけですね。ストーンとアイスの状態をつかむコツのようなものはあるんでしょうか。

【次ページ】 「強いチームはそこが上手い」解説者が語る世界との差

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