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「日本から大相撲がなくなってしまうのでは…」危機感から始まった白鵬杯…15年の歴史に詰まった大横綱・白鵬の情熱「いずれ相撲をオリンピック競技に」 

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佐藤祥子

佐藤祥子Shoko Sato

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photograph byNanae Suzuki

posted2026/01/21 11:00

「日本から大相撲がなくなってしまうのでは…」危機感から始まった白鵬杯…15年の歴史に詰まった大横綱・白鵬の情熱「いずれ相撲をオリンピック競技に」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

 2月7、8日の2日間にわたりTOYOTA ARENA TOKYOで開催される第16回白鵬杯は、幼児はもちろん、小学生、中学生ともに女子の部が増設され、高校生・大学生・社会人の男女出場枠も新設された。

「これからの子どもたちのために危機感を感じて始めたのが白鵬杯でした。今後、さらに相撲を世界に広めるために、稽古用のマット土俵の開発もしています。幼児は廻しを付けるのも大変なので、簡単に付けられるベルト廻しのようなものも考案中なんですよ」

 白鵬杯に出場経験のあるプロの力士たちも今や枚挙にいとまがないが、小学4年生時に白鵬杯に出場し、細く小さな体ながら2倍以上大きい相手の脚に食らいつき、大会で技能賞を受賞した少年がいた。「白鵬杯伝説の一番」ともいわれるこの名勝負の動画は、世界にも拡散され、今なお話題となっているほどだ。ちなみに彼は160cmに満たない体で大相撲界に入門している。いわば白鵬氏の想いを体現してくれたひとりでもあるだろう。

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「嬉しいですよね。もちろん、みながみな大相撲界に入るわけではないけれど、相撲に触れ、楽しんで、好きになってもらえれば、大人になった時にきっとそれぞれの立場で相撲を応援しよう! と思ってくれますよね?」

「いずれ相撲をオリンピック競技にしたい」

 元大横綱の目がさらに光を帯びてくる。

「いずれ相撲をオリンピック種目にしたいんです。今、やりがいがあります。ワクワクしていますよ。10年後、15年後を楽しみにしていてください」                  

 今立つ土俵を踏み固め、気宇壮大な夢を目前に、突き押し進む白鵬氏。「翔」という字は「とびめぐる かけめぐる」との意味を持つという。その文字の通り、鵬(おおとり)は羽を広げて世界に羽ばたいていくようだ。

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#白鵬

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