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阪神・坂本誠志郎が明かす日本シリーズ“最大の誤算”「右打者への対策が足りなかった…」ソフトバンクに「キーマンはいない」発言のウラにあった思惑―2025年下半期読まれた記事
text by

田中仰Aogu Tanaka
photograph byNanae Suzuki
posted2025/12/25 06:00
阪神の正捕手が今語る、日本シリーズの敗因とは?(インタビュー第1回)
「そこに後悔はありますね」
――2回までに9失点の乱調で試合を落とした。特にこの第2戦で「山川穂高選手に火をつけてしまった」というのが一つの敗因として語られています。第1打席、ライトへの2点タイムリー二塁打をきっかけに、山川選手を起こしてしまったと。
坂本 シリーズが終わった今、結果的に見たら、そう言われてしまうかもしれません。
――試合のポイントを振り返るときは得てして、結果論になりやすいですからね。
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坂本 あの1本だけで抑えられていれば、山川さんをキーマンに“させずに”済んだと思います。つまり、あの1本に対する反省点は、打たれ方にあった。あれが攻めた結果だったならば、以降の打席の結果は違ったんじゃないかと。
――全球外角で、スライダーを2球、直球を2球続けた、その4球目をライトへ打たれたというアプローチ。
坂本 そうです。あそこで攻めきれずに打たれたことで、以降、山川選手に対して後手に回ってしまった。打たれてしまった事実そのものよりも、打たれ方。そこに後悔はありますね。今回の日本シリーズで、山川選手を含めてソフトバンク全打者に感じたのも、打席でのアプローチの巧妙さなんです。

