- #1
- #2
プロ野球PRESSBACK NUMBER
「ぼく、監督に嫌われてますよね?」落合博満が谷繁元信を“懲罰交代”した日…中日コーチ・森繁和が目撃した「立浪和義もスタメンから外された」理由
posted2025/11/28 11:00
落合政権3年目、2006年シーズンのウラ話。谷繁元信に森繁和がかけた言葉とは
text by

森繁和Shigekazu Mori
photograph by
JIJI PRESS
2004年から2011年まで、投手コーチやヘッドコーチとして中日・落合博満監督を支えた森繁和。落合政権3年目、2006年シーズンのウラ話。『回想 ドラゴンズでの14年間のすべてを知る男』(カンゼン)より抜粋して紹介する。〈全2回の1回目/第2回へ〉
投手コーチから新たに『バッテリーチーフコーチ』になって迎えたシーズン。ほとんど落合さんと谷繁との間に入るための意味合いが強い肩書きだったが、肩書きが新しくなったことでバッテリー両方に“正式〞に権限を持つことができた。
肩書きが変わっても私がやることは基本的には同じだが、捕手コーチには前年に引き続いて秦がいたので、指揮命令系統というか私の権限的なことをまず話して理解してもらった。
私がバッテリー両方を見ることになるけれど、キャッチャーのことは基本的には秦に任せる。でもバッテリーを含めた相手打者への攻め方などは私のほうから言わせてもらうこともあるから、その点は納得してもらわないと困るということ。「今日のキャッチャーはこれでいく」と、その日の先発ピッチャーによってはスタメンのキャッチャーを私が決めることも時にはあるし、キャッチャーのリードも「これで頼むよ」と言うこともある。そこはあらかじめはっきりさせておきたかった。
谷繁の本音「ぼく、監督に嫌われてますよね?」
ADVERTISEMENT
この年のオープン戦だったか、谷繁がミスをしたかなにかで懲罰交代をされたことがあった。シーズン序盤でスタメン落ちしたこともあった。落合さんはそういうときにわざわざ理由を説明する人ではないから、「谷繁といえどもやるべきことをしっかりやらないのは許さない」「そのぐらいのことは考えてほしい」そんなメッセージみたいなものだったと思う。だが、谷繁にしてみたら面白くはないはずだ。この頃だったと思うが谷繁に相談されたことがあった。

