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ハマ街ダイアリーBACK NUMBER
「投手と内野手だけを指名した理由とは」ドラフト会議翌日にDeNA編成部長が明かした「優勝“しつづける”ために…来年、再来年の候補まで考えて」
text by

石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byKYODO
posted2025/10/27 11:06
DeNAのドラフト指名全選手の評価と狙いを編成部長が語った。写真は1位指名の青山学院大・小田康一郎
長谷川氏はもともと金融関係のビジネスマンで野球畑出身ではないが、プロ野球の球団マネジメントに携わりたいと4年前にDeNAに入社している。経営企画などで手腕を発揮すると、スカウト部長を経て、昨年編成部長に就任した。
長谷川編成部長の重責とは
昨年のドラ1選手であり、後半戦で先発として勝ち星を重ねチームの救世主となった竹田祐は、長谷川氏について次のように語る。
「とにかく選手のことを第一に考えてくれる存在ですね。ドラフト後から現在にいたるまで常にコミュニケーションを密にとっていただいていますし、本当、野球への造詣や愛情が深いので、いろいろと納得のいく話をしてもらっています」
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さて、相川監督のもと新たに始動するDeNAではあるが、長谷川氏は編成部長として今後も現役ドラフトやトレード、外国人選手や戦力外選手の獲得交渉など仕事が山積している。非常に重要な役割を担っているわけだが、来季に向けどんなチームを構築できたらとイメージしているのか。そう問うと長谷川氏は、あまり時を置かず答えた。
「常々言っていることですが、我々が目指すのは“優勝”ではなく、“優勝しつづける”ことです。そのためにはまだまだ整えなければいけない環境がありますが、来年は相川監督新体制のスタートでもありますし、チームとして、選手、監督・コーチ、スタッフ関係なく、改めてひとつになって優勝しつづける環境を作ることに全力を尽くしたいと思います」
始まりから、終わりまで
そう言うと長谷川氏は、一息入れてつづけた。
「個人的なことを言えば、非常にやりがいのある充実した仕事ですけど、冒頭で申し上げた通り、ドラフトで指名した新人ばかりでなく、多くの選手の人生を変えてしまう仕事なので、その重みを忘れることなく日々の仕事に取り組んでいきたいと思います」
『始まりから、終わりまで』を念頭に置いたスカウト陣が全国を飛び回り、選手としての資質はもちろん、人間性にまでリーチしたスカウティングの成果が、いつ何時、日の目を見るのか楽しみに待ちたい。
〈全2回の2回目/はじめから読む〉

