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日本代表ブラジル撃破ウラ話「僕、ヘディング下手くそだった」上田綺世が完璧CKで決勝ゴールのナゼ…「リスペクトを込めた」仲間5人の協力
posted2025/10/18 11:01
ブラジル戦で殊勲の決勝点を奪った上田綺世。かつて得意ではなかったセットプレーでのゴールにあった仲間の協力とは
text by

ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
Kiichi Matsumoto
僕、あまりセットプレー得意じゃなくて
「僕、あまりセットプレー得意じゃなくて、セットプレーからのゴールって少ないんですけど……」
そんなことを言えるストライカーには、2つのタイプがある。1つが、セットプレー以外からゴールを多く決められるという自信を持つタイプ。もう1つが、課題改善のために努力を続ける決意を持つタイプ。上田綺世は、その両方にあてはまる稀有な選手だ。だから、ブラジル戦でのゴールを振り返るとき、「意外だ」と感じられるようなことを口にできる。
日本代表がブラジル相手に初勝利をつかんだ試合で、上田が決めたチーム3点目のゴールは今後も語り継がれていくだろう。それは、あれが決勝ゴールだったという理由だけではない。決して得意ではない形から決めた上田は、27歳ながらもまだ大きな伸びしろを残していると証明したからだった。
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実は、上田はブラジル戦の決勝ゴールについて、5人のチームメイトに感謝している。そこに至るまでに何があったのか。
なぜあのCKで、上田がフリーになったのか
それを理解するための前提として、日本のCKにおける、ブラジルの守備を理解しておきたい。ブラジルはゾーンディフェンスを基本にしており、ゴールエリアを5人が固める形だった。彼らは特定選手のマークをせず、自分の範囲に来たボールを跳ね返す。そして、ゴールエリアを出たところに3人が構える。この3選手の役割はおそらく、ゴールを狙って飛び込んできそうな日本の選手を3人選び、“マンツーマン気味”につくイメージだ。
しかし55分、日本にとってこの試合1本目のCKで、3人の対応は緩く、日本の選手たちをしっかりとつかまえる意志は感じられなかった。そして2-2と日本が追いついた後の71分、試合を決めた2本目のCKでも、それは変わらなかった。
まず、ブラジルのゴールエリアにいた5人の動きを整理する。

