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「打球で校舎3階の窓ガラス破壊」「とんでもない“サトテルシフト”も…」《40本&100打点達成》阪神・佐藤輝明…元相棒が語る高校時代の「サトテル伝説」
posted2025/10/08 11:01
今季、本塁打と打点の2冠王に輝いた阪神の佐藤輝明。まさにチームの主砲となったが、高校時代の同級生には意外な印象もあるという
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Hideki Sugiyama
「あれ、思ったより小さいんやな――」
仁川学院高校の野球部で佐藤輝明と同級生だった桑田理介が初めて佐藤と出会った時の印象は、そんな意外なものだった。
桑田によれば、佐藤は身長170cmほどで「身体もヒョロヒョロ」。その時、後に4球団競合の末に阪神タイガースへドラフト1位指名される選手だとは思いもしなかったという。
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決して野球の強豪校ではない仁川学院高校。1学年の部員は10人ちょっとで、野球推薦もない普通の高校だった。そんな環境の中、2人は入部早々から頭角を現し、秋季大会ではベンチ入りを果たす。
1年生の試合では「僕が3番、テルが4番」(桑田)という打順が定着していったという。
冬を越えて進化した佐藤の「フィジカル」
高校1年生の冬、桑田は佐藤の変化に気づくようになった。
「テルの体が明らかにデカくなってきて。練習が終わって帰ってからプラスアルファでジムでトレーニングをしはじめたみたいでした。食事もめちゃくちゃ気にしていて、授業中でもプロテイン飲んだり、お弁当食べたりして」
2年生の春、佐藤は代打で出場した試合でホームランを放つと、次の試合では4番を任され、そこでも本塁打を記録。ここからチームの「4番打者」として定着していった。
そして3年生になる頃には身長は190cm近くまで伸び、体重も90kgを超えていたという。
「スイングスピードが全然、違いました。入部した時からボールの弾道の角度はすごかったんです。でも、当時は身体が小さくてパワーがなかったんで、ホームランにならなかった。それが、身体ができたことで一気に開花した」
最後の夏は1回戦敗退という結果に終わったが、チームメイトの間では「テル、プロ行けるんちゃう?」という声が上がるまでになっていた。その後、佐藤は近畿大学へ進学し、2020年のドラフトで阪神タイガースから1位指名を受ける。その後の活躍は、多くの人が知る通りだ。
実はトレーニング効果が現れた高校3年生の春シーズンだけで、佐藤は15本もの本塁打を記録している。ティーバッティングでは120m以上飛ばして校舎3階の窓ガラスを割ることもあった。そんなパワーに気づいた対戦相手はまさかの「サトテルシフト」を敷くようにもなったという。
桑田が目にしたその「衝撃の守備位置」とは――その詳細は、本編で描かれている。
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この文章の本編は、以下のリンクからお読みいただけます。
