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「今までは楽しく走ってきた身なので…」大学マラソンサークル出身→わずか2年で世界陸上7位に…24歳・小林香菜の“衝撃シンデレラストーリー”
posted2025/09/25 11:12
マラソンサークル所属だった大学卒業からわずか2年で世界の7位にまで駆け上がった小林香菜。シンデレラストーリーはどこまで続くのか
text by
和田悟志Satoshi Wada
photograph by
Nanae Suzuki
大きな盛り上がりを見せた東京世界陸上。なかでも話題となった競技のひとつが、女子マラソンだ。7位入賞の好走を見せたのが小林香菜（大塚製薬）。大学時代は体育会ではなくマラソンサークル所属で、もともとは官僚志望だったという異色の経歴の選手だ。そんな彼女が挑んだ世界の初舞台は果たしてどんなものだったのだろうか。《NumberWebインタビュー全3回の3回目／最初から読む》
酷暑の中で行われた東京世界陸上の女子マラソン。序盤は先頭争いも繰り広げた小林香菜（大塚製薬）は、一度は入賞圏外まで順位を落としたものの、35km付近でついに再び入賞圏内へと舞い戻る粘走を見せる。
小林が練習パートナーをつけなかったワケは？
小林はこのレースでは単独で走る場面が多かった。だが、この舞台に立つまでのマラソントレーニングはもっと孤独だった。
多くの選手は長期のマラソン合宿には練習パートナーを帯同するが、小林は練習パートナーを付けずにたった1人で走り込んできた。
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「レースは1人になる場面が多いので、練習からそうやっておかないと本番に生きない」
そんな考えが小林を指導する河野匡監督にはあったからだ。
もともとは大学のサークルで楽しく走っていた“市民ランナー”出身ということもあり、自分のペースでジョギングすることは苦ではない。だが、マラソンで結果を出すには苦手な30kmの変化走などきつい練習メニューにも取り組まなければならなかった。
「自分は今まで楽しくやってきた身なので、きつい練習を、しかも2カ月間もずっとというのはなかなか精神的につらかったです」
