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大谷翔平1015億円でも年俸48億円グラスノーでもなく…「このような賭けをするなら、ね」ベッツ12年566億円こそドジャースの“恐るべき投資力” 

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茂野聡士

茂野聡士Satoshi Shigeno

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photograph byMary DeCicco/Getty Images

posted2025/03/20 17:01

大谷翔平1015億円でも年俸48億円グラスノーでもなく…「このような賭けをするなら、ね」ベッツ12年566億円こそドジャースの“恐るべき投資力”<Number Web> photograph by Mary DeCicco/Getty Images

大谷翔平にムーキー・ベッツ、フリーマン……MVPトリオはもちろん、綺羅星のごとく名選手がそろうドジャース各選手の年俸はどうなっている?

〈ドジャースの「Contract Value」トップ10〉※カッコ内は契約年数
1位:大谷翔平 7億ドル(10年)
2位:ベッツ 3億6500万ドル(12年)
3位:山本由伸 3億2500万ドル(12年)
4位:スネル 1億8200万ドル(5年)
5位:フリーマン 1億6200万ドル(6年)
6位:スミス 1億4000万ドル(10年)
7位:グラスノー 1億3656万2500ドル(5年)
8位:エドマン 7400万ドル(5年)
9位:スコット 7200万ドル(4年)
10位:T・ヘルナンデス 6600万ドル(3年)

 10年以上の契約を結んでいるのは、山本とベッツ、大谷、スミス。その中で上位3人の総額は飛びぬけている。レートは当時のものになるが、日本円にして大谷が約1015億円、山本が463億円(以上2024年)、ベッツが566億円(2020年)。3人だけで総額2000億円を超えてしまう契約金にはあらためて目が飛び出てしまいそう……。

ベッツ獲得時に敏腕首脳が語った“長期契約への賭け”

 大谷やグラスノーの金額以上に興味深いのは――2020年7月、ベッツがドジャースと12年契約を結んだ際のニューヨーク・タイムズの記事である。

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 ドジャースの編成本部長で、敏腕ぶりが知られるアンドリュー・フリードマンはこのようにコメントしたという。

「このようなベット(長期契約への賭け)をするのなら、その人物についての人間性、仕事への倫理感に対する確信を持ちたい。ムーキー(・ベッツ)について、我々が抱いた以上の確信は想像できない」

 その信頼に対して、同紙の記事ではベッツのコメントをこう簡潔に紹介している。

「僕は何個も(チャンピオン)リングを勝ち取るためにここにいる」

 この年は新型コロナウイルス禍で60試合の短期シーズンだったが、ベッツの言葉通りドジャースは久々の世界一に輝いた。そして2024年もベッツはショート、セカンド、ライトとポジションを転々とし、さらには死球を浴びた骨折からの戦線復帰後、大谷の後を打つ2番打者というタスクを完璧にこなす仕事人ぶりを見せたのは周知の通り。それだけに体調不良によって東京シリーズで見られなかったのは返す返すも残念ではあったが……。

460億円軍団の投資戦略は連覇への最善手なのだろう

 大谷の二刀流、ベッツの万能性、相手打線を支配しうる力を持つ先発投手陣。スペシャルな才能と勝利にどん欲な人間性を兼備しているなら、ドジャースは投資を惜しまない。なおロバーツ監督とも3月11日に、2029年までの4年総額3240万ドル(約47億6000万円)で契約延長している。

 約3300億ドル(50兆円超)もの安定した資産があるとも言われる親会社のグッゲンハイム・パートナーズという強烈な後ろ盾があるとはいえ……資金面に恵まれる「460億円軍団」ドジャースの投資戦略は“ワールドシリーズ連覇への最善手”なのだろう。第1回からつづく〉

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