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《単独インタビュー》ドジャース大谷翔平が開幕前に明かしていた“究極の打撃論”「ボールを100の力で潰しにいく」「データに対して解を知る」の真意とは? 

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石田雄太

石田雄太Yuta Ishida

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photograph byNanae Suzuki

posted2025/03/20 11:03

《単独インタビュー》ドジャース大谷翔平が開幕前に明かしていた“究極の打撃論”「ボールを100の力で潰しにいく」「データに対して解を知る」の真意とは?<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

「アッパーか、アッパーじゃないかは、身体の角度だけの話なんです。何と言えばいいのかな……構えるときに前傾位が強くなれば叩き気味にイメージしたほうがイメージする軌道にバットを通せますし、上体を起こしているバッターなら下から振っていく感覚のほうがその軌道に入りやすいだろうし……だから同じスイングをしていても、それを上から叩いているという人もいれば、下からすくっているという人もいるんじゃないですかね。結果的に向かってくるボールを真後ろから叩く軌道にバットを入れられれば、当たる面積が大きくなってボールを潰せる確率は高くなるし、打球のスピードも出るということになります」

――つまり、アッパーの意識だけを優先させるとボールの軌道に対してバットが下から入ってしまうので、ボールを点で捉えてしまうリスクが出てくるということですか……となると大谷さんの場合は、どういう角度で構えているんですか。

「僕は中間ですね。前傾と、上体を起こして構える、その中間。前屈もしすぎず、上体も起こしすぎずという角度で構えて、身体をスピンさせます。spine(スパイン)……背骨に対して90度で回っていく」

データの蓄積に対しての解を知る

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――なるほど、それは大谷さんがずっと目指していた“野球盤をイメージしたスイング”ですね。構えて、そのままバットをポンと出す、という……思えばメジャーでの7年間、大谷さんが培ってきた技術って何だと思いますか。7年前の自分にはなかったけど、今はある、という技術があるとしたら、それは何でしょう。

「一番は、データの蓄積に対しての解を知る、ということかな。自分のデータだけではなく、膨大な選手たちのデータ……アマもそうだし、プロもそう。そういうデータを蓄積している施設(大谷が通う、シアトル郊外にあるドライブラインのような)は莫大なデータを持っていますから、そのデータに対しての解というか、おそらくそうであろうという解に近い予測みたいなものを自分で持てているかどうか。それが今の僕にはあると思っています」

――データに対する解?

「膨大なデータに自分の感覚を照らし合わせた、その解を知っておくということです。そもそもサイエンティストの人たちというか、アメリカってそういう予測が好きですよね(笑)。なので僕としては、まずはそれを知るということを大事に考えています。(7年前に)それを知らなかったときの自分と、今の知っている自分というのは、明らかに違っていると思います」

<後編に続く>

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