「お前、死んだような顔しとんな」DeNA吉野光樹を覚醒させた伊勢大夢と三浦監督の助言…驚異の奪三振率の“脱力投法”で「今年はハマスタで勝つ！」 

　晴れて日本シリーズ制覇の一員になれたわけだが、改めてこのベイスターズというチームは、吉野から見てどのようなチームだろうか。

「ベテランの方も若手も温度差がないというか、すごくいいチームだと思います。それに同級生の牧（秀悟）がキャプテンをやっていて、若手はもちろん先輩たちを引っ張ったり、また先輩たちも牧がやりやすい環境を作っていたり、すごくいい雰囲気だと思います。本当に今年はリーグ優勝したいですね」

ローテーション入りへの課題

　さて今季、冒頭で語っていたように先発ローテーションを勝ち取ることが命題となるが、課題は多くある。好不調の波がはっきりとしており、苦しくなると球数がかさみ、自分自身を追い込んでしまう傾向が昨年はあった。昨季後半に掴んだ“脱力投法”をどこまでブラッシュアップできているのかがカギになる。

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「そうですね。あとは、長いイニングを投げるために、どうやって種を蒔くことができるのか。そこは昨年、すごく大事だと思ったので、しっかりとゲームを作れるようにしたいです」

　オフは大学時代からお世話になっている東広島市の施設で自主トレを行った。キャンプはA班（宜野湾）でスタートをし、厳しい競争のなかアピールすることが求められる。

「ハマスタで勝ちたい」

　最後に吉野は、遠くを見るような様子で今季の抱負を語った。

「今年は、昨年実現できなかったハマスタで勝ちたいなと思っています。やっぱりホームで勝たなければいけませんし、足を運んでくれたファンの方々のためにも勝利を届けたい。え、お立ち台ですか？　もちろん、上がりたいです！」

　そう言うと吉野は爽やかな笑顔を見せた。果たしてローテーションの一角として存在感を示すことができるのか。おそらくは今季も苦しい場面が多々あるだろう投手の運用。27年ぶりのリーグ優勝を目指すためにも、吉野の活躍は必要不可欠である。