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大谷翔平語録「真美子夫人、愛犬デコピンがいますが自宅での過ごし方の変化は?」の質問に…密着歴11年の番記者が聞いた“2024年大谷の言葉”

posted2024/10/08 17:03

 
大谷翔平語録「真美子夫人、愛犬デコピンがいますが自宅での過ごし方の変化は?」の質問に…密着歴11年の番記者が聞いた“2024年大谷の言葉”<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

言葉でもファンを惹きつけている大谷翔平

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柳原直之(スポーツニッポン)

柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara

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Nanae Suzuki

 大谷翔平がドジャースに移籍して起きた変化のひとつが、試合後に取材対応する機会が増えたことだ。語るべき時に語るべきことを、堂々と語った。密着歴11年目の番記者が、その言葉を紐解く。
 発売中のNumber1105号に掲載の[珠玉のコメント30選]「2024年の大谷語録」より内容を一部抜粋してお届けします。

 ドジャースのデーブ・ロバーツ監督をはじめ、コーチ、選手の多くが、大谷翔平の優れている点を「Consistency(一貫性)」と表現する。

 シーズン中の大谷は、疲労回復、コンディション維持の観点からギリギリまで自宅やチーム宿舎での時間を睡眠に充て、球場入り後は相手投手のデータ分析、室内打撃練習に没頭。好不調に関わらず、その姿は変わらない。淡々とやるべき準備に全力を注ぐ姿は、まさに一貫性があると言える。

「ショックという言葉が正しいとは思わない」

 2024年2月9日。アリゾナ州グレンデールで迎えたドジャースのバッテリー組とリハビリ組のキャンプ初日。胸に「Los Angeles」とプリントされた薄手の青いパーカー姿の大谷が、一番最初に受けた質問は「今回のキャンプはどこにフォーカスするのか」という質問だった。

「新しいチームなので、本当に1年目のつもりで。まずは環境に慣れること、チームメートに慣れることが最優先だと思う」

 昨年9月に受けた自身2度目の右肘手術の影響で打者に専念するメジャー7年目。打撃でも、走塁でもなく、大谷はドジャースという新しい環境に慣れることを最優先事項とした。

 そして開幕から怒濤の日々が始まった。3月14日にアリゾナから韓国・ソウルへ飛び、20日の開幕戦を戦うと、その夜に通訳だった水原一平氏の違法賭博関与と、大谷の口座から不正送金した銀行詐欺が発覚。翌21日の第2戦に大谷は通常通り出場するも、試合後のクラブハウスで取材対応はなし。衝撃的なコンビ解消だった。

 事件後、大谷が最初に口を開いたのは、3月25日のエンゼルスとのオープン戦前の記者会見だ。

「正直、ショックという言葉が正しいと思わないですし、それ以上の言葉では表せないような感覚でこの1週間ぐらいはずっと過ごしてきたので、今はそれを言葉にするのは難しいなと思っています」

 ドジャースタジアムの地下1階の記者会見場。大谷は机にメモを置いたが、真っすぐ前を見つめ、自分の言葉で話していた。普段は滅多にメディアに対して感情を見せないが、この時ばかりは口調や表情から怒り、悲しみ、やるせなさ、いろいろな感情が読み取れた。こんな大谷は見たことがなかった。

大谷の人間らしさが垣間見えた瞬間

 結婚か、愛犬か、この事件の影響かは定かではないが、大谷の言葉に変化が見られるようになったのはこの頃だ。

【次ページ】 プライベートの質問に答えない大谷が…

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