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サッカー五輪代表落選→初戦前日、大岩監督から電話「いけるか?」「いけます」“ドラマみたいな”緊急招集のDF内野貴史「ツラい時期も…」

posted2024/08/01 17:06

 
サッカー五輪代表落選→初戦前日、大岩監督から電話「いけるか?」「いけます」“ドラマみたいな”緊急招集のDF内野貴史「ツラい時期も…」<Number Web> photograph by Mutsu Kawamori

クラブで昇格を逃すPK失敗、当初の18人枠落選と悪夢続きだった内野貴史に、緊急招集という形でパリ五輪出場機会が巡ってきている

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了戒美子

了戒美子Yoshiko Ryokai

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Mutsu Kawamori

 イスラエル戦に勝利し、3連勝でグループステージを締めくくった大岩ジャパン。今大会、最後にチームに合流した内野貴史は左サイドバックでフル出場した。

「オリンピックという舞台で出場機会がもらえて素直にうれしかった。2試合出場機会がなくて、いつかピッチに立った時はどういうプレーを求められるかイメージしながら、何ができるかと思いながら見ていました。今回の対戦相手も分析していたし、ピッチで戸惑うことはなかったです」

 とはいえ試合序盤で1本、ウラを取られたところから始まり「課題は残る」と反省も口にした。

五輪初戦前日の電話「いけるか?」「いけます」

 内野に関して聞かれた大岩剛監督は、笑いながら答えた。

「心拍数が250くらいいったんじゃないですか(笑)。そういうのも想定していたが、彼らの思いと責任が体を動かしたと思うし、不格好でも試合に勝つことにフォーカスできたと思う」

 内容よりも勝利という、根本に立ち返る試合にもなった。

 内野が合流したのは実に初戦パラグアイ戦前日、7月23日深夜のことだった。22日の紅白戦で半田陸が古傷の左足腓骨を痛め、急遽手はずが整えられた。スタッフ間での調整はすぐに始まり、23日の朝6時に代表スタッフが内野に直接連絡を入れる。

 挨拶ののち、大岩剛監督が携帯電話を引き継ぐ。

 指揮官から「いけるか?」と単刀直入に問いかけられた内野は「いけます」と即答、ばたばたと準備が始まった。だが、7月下旬の欧州はバカンスシーズン。観光地でもあるボルドーへのちょうど良いフライトが見当たらず、トランジットののちスペインのサンセバスチャンから陸路で現地入りした。 

 登録もギリギリだった。

 大会に臨む22人は、初戦の24時間前まで入れ替えることができるルールだが、ちょうど初戦24時間強前にチームが前日練習を終えた時点では、入れ替えの発表はなし。報道向けの発表があったのは、メンバー登録期限を終えてだいぶ時間が経った試合当日の朝9時。まるでドラマのような急展開だった。

U-23アジア杯で副将も「自分はあんまり試合に…」

 内野にとっては2024年の苦しかった時期に区切りをつける、五輪メンバー入りでもあった。

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