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「欧州初タイトルで嬉しい」“22.1億円のMF”守田英正は4点だが…カズや相馬勇紀、小久保怜央ブライアンは?〈ポルトガル勢を5点満点評価〉
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byKiichi Matsumoto
posted2024/06/06 17:00
スポルティングでリーグ優勝を果たした守田英正を筆頭に、日本代表にも名を連ねるポルトガル勢は今季どのようなプレーぶりだったか
★GK中村航輔(29、ポルティモネンセ、元日本代表、元柏レイソル、アビスパ福岡):3
・リーグ20試合38失点、カップ0試合0失点、入れ替え戦1試合2失点、計21試合(1890分)40失点
・市場価格:70万ユーロ(1億1190万円)→変動なし
的確なポジショニングと鋭い反射神経が持ち味で、統率力もある。
2021年1月に柏レイソルから移籍したが、最初のシーズンは出場がなく、翌シーズンも3試合の出場に留まった。しかし、昨季、出場機会を増やして好守を連発し、日本代表にも復帰した。ところが、代表の試合で故障し、今季前半は欠場。それでも後半に復帰すると、ポジションを取り返した。
ただし、チームは18チーム中16位に沈み、入れ替え戦で敗れて2部へ降格。去就が注目される。
相馬以上に、実はチームの主力になっている選手は?
★MF藤本寛也(24、ジウ・ヴィセンテ、元東京ヴェルディ):3
・リーグ33試合3得点7アシスト、カップ5試合2得点1アシスト、計38試合(2357分)5得点8アシスト
・市場価格:300万ユーロ(約5.1億円)→変動なし
左足から絶妙なパスを繰り出すゲームメーカーで、スペースへ走り込んで自らゴールも狙う。2020年8月、東京Vから期限付き移籍し、着実に成長。2022年7月、完全移籍した。
背番号10を付けてトップ下でプレーし、昨季の1得点4アシストを大きく上回った。プレー内容でも数字でも相馬を上回っており、ポルティモネンセの副会長を務めるロブソン・ポンテ(元浦和レッズ)は「いつ日本代表に選ばれてもおかしくない」と高く評価する。
★MF相馬勇紀(26、カーザ・ピア、名古屋グランパスから期限付き移籍中。日本代表):3
・リーグ32試合5得点3アシスト、カップ5試合0得点0アシスト、計37試合(2197分)5得点3アシスト
・市場価格:1.2億ユーロ(約2億400万円)→変動なし
昨年1月、名古屋から5カ月間の期限付き移籍を行ない、その後、1年間、移籍期間を延長した。主として右ウイングとして起用され、スピードを生かした突破力でチャンスを演出し、決定力も発揮した。その活躍が認められ、日本代表にも復帰した。
ただし、リーグ戦34試合のうち先発出場は22試合に留まっており、圧倒的な結果を残したわけではない。
名古屋からの期限付き移籍期間が終了し、引き続き欧州でプレーするか名古屋へ戻るかの選択を迫られている。
リーグ優勝に貢献した守田、ファンからも喝采
★MF守田英正(29、スポルティング、日本代表、元川崎フロンターレ):4
・リーグ29試合2得点4アシスト、カップ10試合0得点0アシスト、計40試合(2718分)2得点4アシスト
・市場価格:開幕時1200万ユーロ(約20.4億円)→現在1300万ユーロ(約22.1億円)
ポルトガル勢で最も安定したプレーぶりだったのは、今シーズンも守田だろう。