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食事は冷めたピザ、何度も監督室で「クビ」宣告…筒香嘉智はそれでもメジャー挑戦をやめなかった 在米記者が見た「4年間の苦闘」
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph byUSA TODAY Sports/Reuters/AFLO
posted2024/04/20 11:00
今年3月、サンフランシスコ・ジャイアンツでプレーする筒香。メジャー挑戦直後の2020年3月にコロナ禍が直撃し、逆境の日々が続いた約4年間だった
「未来ある子供たち。それをつぶすのも大人ですし、生かすのも大人」
野球界だけでなく、日本の将来を背負っていく子供たちをサポートするために、大きな一歩を踏み出していた。
筒香にとって無駄なものはひとつもない
確かに、米国での月日は、順風満帆には程遠かった。ただ、筒香の価値観は違う。5年ぶりにDeNAの背番号「25」に袖を通した筒香は言った。
「過去のことを振り返っている時間はない」
たとえ、周囲には不器用な生き方と映ったとしても、筒香にとって無駄なものはひとつもない。
米国で培ったハングリーさ、貫き通した野球への真摯な姿勢、そして子供たちへの思いは、満員の横浜スタジアムで、豪快なアーチとなって、再び花開くに違いない。