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「私の“終わり”って何なんだろう、と」RENA32歳が明かす“引退時期”への本音…一本負けの大ケガから1年「今さら焦ることもない(笑)」 

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph byNorihiro Hashimoto

posted2024/03/22 11:00

「私の“終わり”って何なんだろう、と」RENA32歳が明かす“引退時期”への本音…一本負けの大ケガから1年「今さら焦ることもない(笑)」<Number Web> photograph by Norihiro Hashimoto

RIZIN神戸大会でのシン・ユリ戦を控え、インタビューに応じたRENA

「こんなに動けるのは立ち技専門だった時以来」

 本格的にミットに蹴り込む練習も久しぶりだったそうだ。

「MMAをやるようになってからは(タックル対策で)どっしり構えるようになっていたので。パンチ主体で蹴りは少なくなってました」

 だがMMAの試合にも慣れ、テイクダウンディフェンスが上達。そうなるともともとの武器である打撃がより活きる。思い切った蹴りも出しやすい。ストライカー→組み技への意識を重視→打撃全面展開と、ファイターとして“一周”した状態にある。

「練習で蹴り込むと、瞬発力だったりキレが違いますね。こんなに動けるのは立ち技専門だった時以来。今までのMMAの試合よりも自分らしい試合ができると思います」

 タイでは、練習量に対する感覚も変わった。

「ここ何年かは、キャリアもあって無理せず休むことも大事だと考えてたんですよ。でもタイで練習してみたらガンガン動けた(笑)。東京では“この歳で週6で練習したら体がぶっ壊れる”と思ってたんですけど、そんなことなかった。自分で勝手に限界を作ってたんですね。タイから戻っても同じペースで練習できているので“なんだ全然できるじゃん”って」

明かした「引退時期」への本音

 練習に対して、それにもちろん試合に対しても「昔みたいにワクワクする自分がいる」とRENA。復帰戦だから、ベテランだからという感覚ではなく「自分の可能性を感じる試合にできたら」と言う。

 少し前までは自分の引退時期、どうキャリアを終えるかを考えていた。

「2、3年前は“勝って終わりたい”とか“強いうちにやめたい”とか考えてました。でもそこから時間がたって、その分だけ引退の時期も現実味を帯びてきてるじゃないですか。そうなると逆に何が正しいのか分からなくなって(笑)。どうしたらいいんだろう、私の“終わり”って何なんだろうと。このところモヤモヤした試合が続いたので、今回は次のことを考えずに出し切りたいですね。自分の闘いをするというのが一番です」

 キャリアの終え方が分からない。その根底にある心境も語ってくれた。

「今、格闘技が楽しいしなぁって。もうちょっと強くなれるかなと思ってるんですよ。いつ体が限界を迎えるか分からないけど、やめるのはそうなってからでもいいのかなと。先のことじゃなくて、今やれるだけのことをやれたらいいと思ってます」

【次ページ】 幼稚園ぶりのショートカットで

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