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「世界選手権は勝ちに行くつもり」三浦佳生18歳が語る“幼馴染みのライバル”鍵山優真・佐藤駿との関係「僕ら3人ってポケモン御三家みたいで…」
text by
野口美惠Yoshie Noguchi
photograph byAsami Enomoto
posted2024/03/21 11:01
三浦佳生(18歳)が、初の世界選手権への意気込みと、同世代のライバルである鍵山優真、佐藤駿との関係について語った
「『おめでとう』ってメッセージと、アプリのギフトが送られてきて、すごくうれしかったです。ドリンクのチケット(笑)。佳生くんなりの、そういうの(気持ち)があったんでしょうね」
一方の佐藤は、初めてショートで4回転ルッツを成功。フリーでもその大技を決め、銀メダルを獲得した。
「4回転ルッツをショートとフリーで揃えたことが一度もなかったので、自分の中で『どっちかしか降りられないんじゃないか』と思い込んでいたんです。その考えを変えることができて、すごく自信につながりました」
4回転ルッツは、2019年に初成功し、自身の代名詞ともなる技。それにも関わらず、なぜかショートで降りたことがなかったのだ。すると今回成功した秘訣を、“三浦佳生スタイル”だと語った。
「これまでメンタル面で、周りの人の演技に左右される部分があったんです。でも今季は、直前の人の演技が良くても気にしない、むしろ良いと『よし頑張れるぞ』という感じで、自分に切り替えられるようになりました。佳生の試合への持って行き方を見ていたら、『前の演技を見て逆に燃える!』みたいな感じにしていて。佳生の真似じゃないですけど、僕もそれくらいの気持ちで行きたいなって」
「3人での表彰台独占は、よく話します」
四大陸選手権は、鍵山と佐藤がワンツーフィニッシュ。鍵山が言う。
「昨年の四大陸選手権で、佳生くんと駿が(1位と3位で)一緒に表彰台に上っているのを見て、すごく『いいなー』って思っていたんです。だから今回は、佳生くんがいないのは残念ですけど、駿と一緒に表彰台に上れたのはすごくうれしいです」
そして続ける。
「3人での表彰台独占、っていうのは、よく話します。いつか3人で国際大会に出て、みんなで表彰台に上れたらいいなって。日本の選手はたくさんいるので(3人同時に派遣されるのは)なかなか難しいですけど。いつか、行けると思います」
佐藤も、こう感じていた。
「優真と海外の試合に出られたのも久々ですし、一緒に1位、2位になることができたのは、すごくうれしいです。昨シーズンは怪我あけのシーズンで、今シーズンもどうなることかと思ったんですけど。佳生と優真に『一緒に頑張ろう』と言われて、ここまで頑張れました」
「僕ら3人ってポケモン御三家みたいで」
それぞれのスケート人生を歩みながらも、心の何処かにお互いの存在がある。2人の活躍を見守っていた三浦は、改めて3人が支え合う力を実感した。