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なぜいま日本代表に長友佑都(37歳)が必要なのか?「アジアカップは臨機応変さに欠けた」森保一監督に招集を決断させた“これだけの理由”

posted2024/03/16 17:00

 
なぜいま日本代表に長友佑都(37歳)が必要なのか?「アジアカップは臨機応変さに欠けた」森保一監督に招集を決断させた“これだけの理由”<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto/JMPA

カタールW杯では「ブラボー!」を合言葉にチームを鼓舞した長友佑都。37歳となった現在も「5回目のW杯」を本気で目指している

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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Kiichi Matsumoto/JMPA

 とびきりのカードを、森保一監督が切ってきた。

 3月21日と26日に北朝鮮と対戦する日本代表に、長友佑都が招集されたのである。2022年12月のカタールW杯以来となる代表復帰だ。

 1月のアジアカップで左サイドバックを担った中山雄太が、長期離脱を強いられている。伊藤洋輝に加えて左SBをもうひとり選ぶ必要があり、森保監督は37歳のベテランを約1年4カ月ぶりに招集したのだった。

「データの上でも高強度でプレーできている」

 長友が招集外だった間には、バングーナガンデ佳史扶、森下龍矢、三浦颯太らが起用されてきた。バングーナガンデはFC東京で左SBのポジションをつかんでおり、三浦も移籍1年目の川崎フロンターレで最終ラインの左サイドを担っている。森下は冬の移籍市場でポーランドのレギア・ワルシャワへ新天地を求め、3バックのチームで中盤の左サイドを任されている。

 長友もJ1の開幕節から、4試合連続でスタメン出場している。ポジションは右SBだが、コンディションはいい。森保監督は3月14日の代表発表会見で、「チームのなかで存在感を発揮しているし、データの上でも高強度でプレーできている」と話し、「1対1で勝っていく、いい守備からいい攻撃につなげていくということを、彼はFC東京でも示してくれている」と、代表チームのコンセプトにも照らしてそのプレーぶりを評価した。

 大前提として、パフォーマンスがいい。16日のアビスパ福岡戦では、代表復帰に華を添えるゴールも決めた。国内でプレーしているので、18日のトレーニング初日から合流できる。時差の影響も受けない。つまりは、コンディションが計算できる。好条件がこれだけ揃っているのだ。若手や中堅を差し置いての招集にも驚きはない。

代表復帰を後押しした“ふたつの理由”

 そのうえで、長友の復帰を後押ししたふたつの理由がある。

 ひとつ目は、悪い流れを断ち切るためだ。今回の北朝鮮戦は、1月のアジアカップ後初の活動となる。イラク、イランに敗れてベスト8に終わった負の連鎖を、ここで断ち切らなければならない。森保監督は「何かがすごく欠けているから彼に頼るということではない」としながらも、「ピッチの内外で存在感を発揮してもらいたい。彼がもたらすエネルギーに期待している」と話す。

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