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悪質なズーム撮影、トイレまで付きまとい…ビーチバレー選手会長が明かす“性的撮影の実態”「浅尾(美和)さんは大変だったと思います」

posted2023/11/05 11:00

 
悪質なズーム撮影、トイレまで付きまとい…ビーチバレー選手会長が明かす“性的撮影の実態”「浅尾(美和)さんは大変だったと思います」<Number Web> photograph by L)Kazuaki Matsunaga、R)Asami Enomoto

日本代表として東京五輪に出場し、現在は選手会長を務めるビーチバレー選手の村上めぐみ

text by

吉田亜衣

吉田亜衣Ai Yoshida

PROFILE

photograph by

L)Kazuaki Matsunaga、R)Asami Enomoto

ビーチバレー日本代表として東京五輪にも出場した村上めぐみ。注目の裏で、常に付きまとうのが、選手を脅かす“ユニフォームと盗撮”の問題だ。現在選手会長を務める村上に、当事者としての思いを聞いた。第1回では、会場での悪質な撮影の現実などについて聞いた。《NumberWebインタビュー/全3回》

◆◆◆

 厳しい暑さが続き、ゲリラ豪雨に見舞われる日が多かった今夏は、スポーツ競技にも大きな影響を与えた。天候、気温、湿度でパフォーマンスが左右されるビーチバレーボールもそのひとつだ。選手たちが身にまとうユニフォームには、汗はもちろん雨や湿気、水分を含んだ砂もふんだんにまとわりつく。

「砂の上でボールに向かって飛び込んだりするので、水着が身体にフィットしていないとプレー中は気になります。私自身、着心地がいいと思うのは、『着ている』と感じない水着ですね」

 そう語るのは、2年前に開催された東京オリンピック・ビーチバレーボール競技において女子日本代表として出場した村上めぐみ(株式会社立飛ホールディングス所属)だ。村上は東京オリンピック後も現役続行。2022年から「日本ビーチバレーボール選手会 通称:Players」の会長に就任し、両軸で活動している。

大きすぎる水着はずれてきてしまう

 不安定な足場で激しく動き、なおかつ環境も変化する競技だからこそ、もう一枚の皮膚としてまとうユニフォームにはストレスの軽減も求められる。村上はこう続ける。

「選手それぞれ筋肉の付き方や手足の動かし方が違うので、以前は身体のサイズを測ってもらい体型に合わせた水着を専門の会社さんに作って頂いていました。アンダーウエアのカッティングが身体に合っていなかったり、サイズが大きすぎると、汗や砂によって重くなってずれてきてしまうんです」

 ビーチバレーボール競技のユニフォームは、国内大会が開催されるようになった1990年頃から市販されている『水着』と呼ばれるものを競技用として使用。創世期はワンピース水着や生地面積が大きいセパレート水着など様々な型やデザインが存在し、統一化されていなかった。

 少しずつレギュレーションが整備されてきたのは、2000年を過ぎた頃からだ。アンダーウエアの横幅は7cm以下という規定も生まれた(現在は廃止)。『ビーチの妖精』と呼ばれた浅尾美和の出現によって、ビーチバレーボールが認知されるようになってからは「ビーチバレーボールのユニフォームは、なぜ小さいのか?」と度々、メディアに取り上げられてきた。

【次ページ】 水着は「最初は恥ずかしい気持ちもあった。ただ…」

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