メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
「オオタニがいれば“5880億円”で売れる可能性も」 大谷翔平“エンゼルスとの再契約”は実際あり得る?「選手のお手本」「資産価値」2つのホンネ
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byJIJI PRESS
posted2023/09/19 18:53
今季のプレー終了が発表された大谷翔平
エンゼルスの保有期間である11月8日までに手術もしくは手術の決断をし、両者がコミットすれば、手術の費用、リハビリの管轄は新球団との契約締結まではエンゼルスが負担するということになる。
GM発言の「間違いなく彼の決断を尊重する」の意味は、エンゼルスはこの債務を引き受ける意思があることを表している。再契約に向け『出来ることはなんでもする』。エンゼルスはその覚悟を表した。
「大谷がいれば5880億円で売れる可能性も」
大谷との新たな契約には5億ドル(約735億円)が必要という声がある。エンゼルスはすでにトラウト、レンドンの大型契約を抱えている。アート・モレノオーナーはこれまで贅沢税の支払いには否定的であったため、大谷への資金を残していないと指摘する関係者は多い。だが、米日で著名なある代理人は「そんなことはない」と声高に語った。
「再契約に単年計算で5000万ドル(約73億5000万円)が必要となってもエンゼルスは必ずお金を出すでしょう。贅沢税の支払いなどは関係ないはずです。大谷なくしてエンゼルスに価値は生まれませんから。だからどの球団よりもお金も出すと思いますよ。そもそも、彼らは球団を売却しようとしている。大谷のいないエンゼルスの価値は半減です。大谷がいれば4ビリオン(約5880億円)で売れる可能性もある。彼らは絶対にお金を出すでしょう」
説得力のある仮説だった。思いおこせば、マイアミ・マーリンズの元オーナーだったジェフリー・ローリア氏は球団売却前にジアンカルロ・スタントン(現ヤンキース)、クリスチャン・イエリチ(現ブルワーズ)らと高額複数年契約を交わした後、17年に1.3ビリオン(現在のレート約1911億円)で球団を売却した。02年に買収した際は1億5800万ドル。資産価値は8倍以上に上昇した。アート・モレノオーナーも同じことを目指すのは不思議ではない。
先の話になるが、果たして大谷はどのような決断を下すのだろうか。その前にまずは右肘手術法の判断と時期の決断を待ちたい。