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「律、いつゴールを決めんねん?」堂安律が長友佑都、原口元気“先輩”の叱咤にW杯ドイツ戦で応えたワケ「ピンとこない人も多いと思いますけど」 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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photograph byKiichi Matsumoto/JMPA

posted2023/09/09 06:00

「律、いつゴールを決めんねん?」堂安律が長友佑都、原口元気“先輩”の叱咤にW杯ドイツ戦で応えたワケ「ピンとこない人も多いと思いますけど」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto/JMPA

カタールW杯ドイツ戦で一躍、救世主となった堂安律

「ここ1、2年は、周りを使いながら自分が活きるにはどうすべきかをよく考えるので。代表に入りたての頃とは違う余裕が出てきています。ただ、僕の野心は変わっていないですよ」

 ゲッツェには有名な逸話がある。2014年のブラジルW杯決勝戦前日のことだ。まるで、翌日の決勝戦で優勝を決めるゴールを叩き込み、世界中のフォトグラファーからレンズを向けられる運命を知っていたかのように、試合前日に髪を切っていたのだ。

 実は、堂安もドイツ戦前日、髪を切り、カラーリングを施していた。その隣で髪を赤く染めていたのが長友佑都だった。

「長友」と「堂安」と「叱咤激励」が絡むとゴールは生まれる。堂安がゴールを決めた、'19年1月のベトナム戦。その前日、長友に発破をかけられた。

「明日のベトナム戦で、点を取れなかったら頭を丸めてください(笑)」

「了解です。見ていてください」

 そう答えた翌日、堂安はしっかりゴールを決めた。

 今回、ドーハのホテルでも、仲良く髪の色が変わるのを待つ間、問われ続けていた。

「律、お前いつゴールを決めんねん?」

 だから、長友は誰よりドイツ戦のゴールを喜んでくれたのだった。

「この番号をつけるのが、オマエでよかった」

 そしてもう一つ、彼は筋を通していた。11月1日のカタールW杯メンバー発表の後のこと。堂安には、気を使いながらも、連絡をとらずにはいられない相手がいた。それが、原口元気だった。

「8番が空いていると聞いて……元気くんの8番をつけさせてもらっていいですか?」

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