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「何を言ってるんだ?って」西武・マキノンが仰天した元同僚・大谷翔平のふとした一言「日本に来て中村さんや栗山さんを見ていたら…」
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph byJIJI PRESS
posted2023/08/07 11:00
打撃でも温かいハートでもチーム内で存在感を増している西武・マキノン
変化球が多いことを大前提に、変化球を待ちながら、仮にストレートが来たときにはセンターや逆方向をねらってコンパクトに振り、ライナー性の当たりを打ち返すよう心掛けた。
「特に交流戦では無理やり引っ張ってショート、サードへの内野ゴロになってしまうケースが多かった。その直後の短い休みのとき、まずは自分の意識を変えようと努めました。ホームベース上を通過する球を、とにかくシンプルに打ち返そう、と。その意識のおかげでヒットが増えてきたのだと思いますね」
慣れない環境と対戦相手に苦戦しながらも徐々に結果を残せるようになった。
「もっと上の順位に行ける」
ライオンズは7月31日現在、39勝50敗1分でリーグ5位と低迷している。しかし7月には7連勝も記録。後半での巻き返しが期待されている。
「現時点では自分たちの思い描いている理想的な順位にいるわけではありません。でも、なんとかプレーオフに出ること、そしてその先に進む方法を考えていかなければなりません。とにかくライオンズは若いチームですし、彼ら若い選手たちが自分たちの力を信じて、実戦経験を積めば、もっと上の順位に行けると思う。チーム全体が成長して良い方向に向かうと思っています。そして私は日本の野球がすごく好きで、ライオンズが大好きで、長く日本でプレーしたいと思っています。そのためにも後半戦、活躍して数字を残すのが個人的な目標です」
チーム浮上の鍵は「大型連敗をなんとしてでも防ぐこと」だと冷静に語った。
そんなマキノンはメジャー時代、約半年だがエンゼルスに所属(2022年前半)。大谷翔平とチームメートとなった。
「大谷さんはナイスガイの一言に尽きます。本当に善良な人だと思う。野球に関しては貪欲で、ハングリー精神を全面に出す人。そして、3Aから上がってきたばかりの若い選手にも自分から積極的に声をかけてコミュニケーションを図り、彼らがチームに馴染めるよう尽力していた姿が印象に残っています」