日本ではまだ無名だが、地元サンディエゴでは知られた存在だ。サンディエゴの強豪校、セント・オーガスティン高校でフレッシュマン（日本の中学3年）のときからスターティングポイントガードを務め、今年2月にはチームを2年連続地区優勝に導いた。シーズン後には、高校ジュニア（日本の高校2年）ながら、カリフォルニア州のトッププレイヤーの1人（オープン・ディビジョンのオールステイト・サードチーム）にも選出されている。

　全米の高校生トッププレイヤーをランク付けしている247Sportsのサイトでは3つ星の評価で、現時点で全米の高校生ポイントガードの中で35位にランキングされている。高校卒業まであと1年あるのでまだ正式なオファーはないものの、彼に興味を示しているNCAAディビジョンⅠの大学は10校以上あるという。

今年3月、サンディエゴで撮影　©︎Yoko Miyaji

好きな選手はレブロンとウェストブルック

　得意なのはパス。小学校3年で初めてクラブチームに入ったときから常にポイントガードをしてきた。

「自分の持ち味が一番出せるのは、ディフェンスを引き付けて、味方へのパスを出すことだと思う。普通のパスだけでなく、シューターやビッグマン、中に飛び込んできた選手などにパスをさばくようにしている」

　バスケットボールを始めたのは4歳のころ。「母からボールを渡されたのが最初だった」と振り返る。8年生（日本の中学2年）の頃から頭角を現し、地元のメディアから注目されるようになると、さらに真剣に取り組むようになった。

「バスケットボールが好きなのは、どんなにうまくいかない日でも、気持ちが乗らないときでも、ボールが自分のところに戻ってくるところ。ドリブルしても、シュートしても、ボールはいつも自分のところに戻ってくる。それに、努力するプロセスが好き。お金とか名声はどうでもいい。とにかく、毎日練習するのが楽しいんだ」

U19日本代表合宿の様子。捻挫の影響もあり、慎重な調整が続いていた　©︎Tomosuke Imai

　好きな選手はレブロン・ジェームズとラッセル・ウェストブルック。ウェストブルックはオクラホマシティ・サンダーにいた頃から好きで、当時の彼と同じ背番号0をつけていたこともある。プレースタイルが似ているところや、まわりの批判を気にせず、常に全力を出すマインドセットも好きだという。ジェームズは頭がいいところ、チームメイトみんなを助けるところが好きで、参考にしている。

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