――「帝京魂」といえば、番組でも交友があった石橋貴明さんから「芸能界ドラフト1位」とご指名がありました。そのほかにも芸能事務所からお誘いはたくさんあったのでは？

杉谷　ありがたいことに「お話を聞いてください」ということはたくさんありました（笑）。一番早かったのはガンちゃん、岩本（勉）さんです。

――岩本さんはホリプロに所属されていますよね。直電ですか？

杉谷 「単刀直入に言います。どこか事務所入りますか？」。この人、単刀直入すぎるだろ！って（笑）。後日に独立したいことを伝えて、丁重に「すみません」という話をさせてもらいました。

球界のムードメーカーとしても人気を博した明るいキャラクターには、オファーが殺到したという　©︎JIJI PRESS

――貴明さんには何とご報告したんでしょう？

杉谷　実は貴明さんの誕生日に時間を取ってもらったんです。スーツで行ったら貴明さんも鋭くて「なに、そういうこと？」と悟りつつ、「なんで誕生日におまえと飯食わなきゃいけねえんだよ」と（笑）。でも、独立することを伝えたら「何か手助けできることがあったら何でも言え」と、ありがたい言葉をいただきました……でもその2週間後ぐらいに『我がアライバルはドラフト1位で』とYouTubeに上がっていました。あれ？貴明さん話が違いますよ！って（笑）。

“杉谷いじり”の後継者探しは「やめて」

――お正月も楽しみにしています。交友録で振り返ると「杉谷いじり」でお馴染みのベルーナドームのアナウンス担当・鈴木あずささんとのやりとりも話題になりました。

杉谷　本当に感謝しかないですね。鈴木さんとは球場の入りのご挨拶だけで、会話したことはなく、本当にネット越しの関係でした。先日『Going』さんで共演させていただき、ようやく自分の口から感謝の気持ちを伝えることができました。鈴木さんの思いも聞けてめちゃくちゃうれしかったです。

――打撃練習での「いじり」の内容を相談することも？

杉谷　どこかのシーズン最終戦かなんかに「今日は地元の友達がたくさん来てるんです」と伝えたことはありましたね。その試合は栗山監督から「今日は出さない」と言われていたので、ならばせめて打撃練習だけでもと思って「招待券をすごい数出してるんで、ひと言、ふた言だけでいいので言っていただけないですか」「大泉学園、大泉西中、ワードはこれでお願いします」と伝えました。

――そこからいじってもらえるように？

杉谷　そうですね。あとはもう鈴木さんのワードセンス。もともと、僕が西武戦をたくさん観に行っていたことも知ってくださって、球団の方々や選手の皆さんにも温かく見守っていただきました。

ベルーナドームの場内アナウンスを担当する鈴木あずささん（2022年11月撮影）　©︎Shigeki Yamamoto

――鈴木さんもNumberWebのインタビューで「こういう選手は出てこないと思う」とお答えになっています。

杉谷　正直、他の選手とやるのはやめてくださいと思っています（笑）。西武線沿いに縁のない選手とあのやりとりをしていたら、すぐベルーナドームに飛んで行きますよ。「鈴木さん、ちょっと待ってください。あの選手の出身は○○でしょ。関係ないじゃないですか」と言いに行きますから！

――あの掛け合いがなくなるのも寂しいですね。杉谷さんといえば、「野生化計画」と銘打ったオフの自主トレもありました。あれもなくなってしまうのでしょうか。

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