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菅原美優22歳「アンチもいる中で成長してきた」話題の美容師兼業ファイターを支えた“先輩・武尊のアドバイス”《特別フォトインタビュー》

posted2022/10/27 17:00

 
菅原美優22歳「アンチもいる中で成長してきた」話題の美容師兼業ファイターを支えた“先輩・武尊のアドバイス”《特別フォトインタビュー》<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

美容師との兼業、写真集発売などでも話題を集める菅原美優

text by

橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

PROFILE

photograph by

Yuki Suenaga

 菅原美優は、K-1に出場する女子選手の中でおそらく最も知名度がある。系列イベントKrushのアトム級チャンピオンというだけでなく、写真集が発売されるなど常に注目されてきた。

 注目されればされるほど、否定的な声も出てくる。今の時代は、SNSでそれが本人にダイレクトに届いてしまう。いわゆる“アンチ”というやつだ。菅原はずっと、自身の注目度とも闘ってきた。

 10月28日のKrush後楽園ホール大会では、チャン・リーを相手に防衛戦を行なう。「自分にとっては再起戦という意味もあります」と菅原。

再起戦であり防衛戦

 6月に開催されたK-1初の女子大会。菅原はアトム級初代王座決定トーナメントに参戦した。K-1王座は、幼い頃から魔裟斗やブアカーオを会場で見てきた彼女にとって夢であり、以前からタイトルを作ってほしいとアピールしてきた。

 だが、菅原はトーナメント決勝でタイのパヤーフォン・アユタヤファイトジムに敗れてしまう。延長にもつれ込む接戦で、自分としても落ち着いて闘えたし外国人選手とも渡り合えるという感触があった。パンチも蹴りも当たるんだな、と思った。ただ結果は結果だった。K-1王者になることができなかったのだ。

 再起戦はKrushでということになった。女子大会に出た主力選手の中でも、特に早い“出番”だ。そうしたことも含めて自分の役目なのだろうと納得はしている。チャンピオンは興行を支えなくてはいけない。

 Krushでは、チャンピオンの試合は必ずタイトルマッチとして行なうという規約がある。だから再起戦であると同時に防衛戦。プレッシャーのかかる状況だが、それも冷静に受け止めた。

「自分がK-1のトーナメントで勝っていれば、このタイミングでの試合はなかったと思います。だから自分のせいというか、やるしかない(笑)」

 挑戦者のチャン・リーは(あらためて説明すると)日本の選手。K-1女子大会ではトーナメントのリザーブマッチでKO勝ちを収めている。菅原曰く「持ってる」相手だ。

「私は相手の選手と同じ控室だったんですけど、試合中のケガもあってKOになったみたいなんです。パンチで倒し切ったわけではない。でも、それも含めて“持ってる”と思います。上り調子の選手と闘うほうがやりがいがありますし。タイトルマッチは上り調子の相手しかいないんですけど(笑)」

 チャン・リーにとっては、人生最大の大勝負だ。もともとは幼稚園の先生。「チャンピオンになる」と園児たちに約束して仕事をやめ、格闘技に打ち込んできた。Krushで結果が出せず、小会場での派生イベントKrush-EXから“叩き上げ”ている。その道のりを、菅原も認める。

「かけているものがあると思います。仕事までやめて。ジムも変えてますよね」

【次ページ】 菅原のプライド「アンチもいる中で成長してきた」

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