酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
村上宗隆・三冠王の関門は首位打者…打率降下で大島洋平と「1厘差」、山本由伸が近づく「史上初快挙」とは〈タイトル争い〉
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byHideki Sugiyama
posted2022/09/28 11:04
令和初となる三冠王を狙う村上宗隆だが、ここにきて打率が下がっている
村上だけでなく山川の40本塁打も十分すごい
・パ・リーグ
<打撃部門>
□打率
1松本剛(日).349(2)◎
2吉田正尚(オ).336(2)
3島内宏明(楽).300(4)
4今宮健太(SB).294(4)
5中川圭太(オ).288(2)
日本ハム松本は規定打席まであと1、3打席無安打だと.3486、オリックス吉田正が残り2試合で8打数8安打しても.3485で届かない。初の首位打者確定といえそうだ。
□安打数
1島内宏明(楽)158(4)◎
2高部瑛斗(ロ)144(3)
3松本剛(日)137(2)
3吉田正尚(オ)137(2)
5浅村栄斗(楽)133(4)
楽天・島内で決定的。島内は今季、1試合休んだだけで、昨シーズンの打点王に続く個人タイトルとなる。
□本塁打数
1山川穂高(西)40(3)◎
2浅村栄斗(楽)27(4)
3柳田悠岐(SB)22(4)
4吉田正尚(オ)21(2)
5清宮幸太郎(日)18(2)
セの村上と同じく、パでも西武の山川が独走状態に。山川は自身3度目となる40本塁打到達となった。
□打点
1山川穂高(西)88(3)
2吉田正尚(オ)87(2)
3浅村栄斗(楽)85(4)
4柳田悠岐(SB)75(4)
4島内宏明(楽)75(4)
西武の山川、オリックス吉田、楽天・浅村の競り合いが続いている。3人の打点数は優勝・CS争いにも影響を及ぼすかもしれない。
□盗塁
1高部瑛斗(ロ)42(3)◎
2松本剛(日)21(2)
2小深田大翔(楽)21(4)
4周東佑京(SB)20(4)
5西川遥輝(楽)19(4)
5三森大貴(SB)19(3)
ロッテでリードオフマンの座を確立した高部の初タイトルが確定的だ。
□出塁率
1吉田正尚(オ).446(2)◎
2松本剛(日).400(2)
3島内宏明(楽).376(4)
4山川穂高(西).375(3)
5浅村栄斗(楽).370(4)
吉田の2年連続のタイトルが確定的。
パでは山本由伸の「2年連続投手四冠」なるか
<投手部門>
□防御率
1山本由伸(オ)1.65(2)
2加藤貴之(日)2.01(2)
3高橋光成(西)2.20(3)
4伊藤大海(日)2.97(2)
5上沢直之(日)3.10(2)
オリックス山本の登板はあと1試合。成績次第では日本ハム加藤に逆転される可能性があるが、今の安定ぶりからすれば、山本が3度目のタイトルを獲得する可能性が高いだろう。またソフトバンクの千賀は現在1.97であと1試合、6イニングを投げれば規定投球回数に到達する。それでも山本を抜くのは難しいだろう。
□勝利数
1山本由伸(オ)15(2)◎
2高橋光成(西)12(3)
3千賀滉大(SB)11(4)
3宮城大弥(オ)11(2)
5伊藤大海(日)10(2)
5與座海人(西)10(3)
5エンス(西)10(3)
5東浜巨(SB)10(4)
5則本昂大(楽)10(4)
オリックス山本で確定的で、2年連続最多勝になる。西武は10勝投手が3人になった。
□勝率
1山本由伸(オ)0.750(3)◎
前述した勝利数から分かる通り、パの13勝以上の投手はオリックスの山本だけと考えられるので、こちらのタイトルも確定的。
□奪三振数
1山本由伸(オ)195(2)◎
2佐々木朗希(ロ)173(3)
3千賀滉大(SB)147(4)
4高橋光成(西)128(3)
5宮城大弥(オ)127(2)
ロッテの佐々木朗はオリックス山本に届かなかった。山本は200奪三振への期待がかかる。そして山本は2021年も防御率、勝利数、勝率、奪三振のタイトルを獲得しており、2年連続となる〈投手四冠〉に近づいている。達成すればNPB史上初となる。
□セーブ数
1松井裕樹(楽)32(4)
2増田達至(西)31(3)
3平野佳寿(オ)28(2)
4益田直也(ロ)25(3)
5モイネロ(SB)23(4)
西武の増田は楽天の松井に1差と迫っている。
□ホールドポイント
1水上由伸(西)34(3)
1西口直人(楽)34(4)
3平良海馬(西)33(3)
4東條大樹(ロ)32(3)
5ゲレーロ(ロ)27(3)
5嘉弥真新也(SB)27(4)
3位の西武、平良までタイトルの可能性がありそうだ。