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「今思えば、俺の誇り」18歳の三浦大輔がプロ初登板、“大洋ホエールズ消滅の日”に誓った想い「俺も遠藤一彦さんのように…」
text by

石塚隆Takashi Ishizuka
photograph bySPORTS NIPPON
posted2022/10/07 06:22

三浦大輔にとってのプロ初登板が「ホエールズ」最後の日だった。特別な一日のマウンドに上がった三浦に去来した思いとは…?
1992年は、あらゆる意味で転換期になりましたよね
セレモニーのハイライトは、遠藤と齊藤の涙の抱擁だ。遠藤がマウンドを降りた後も齊藤は声をかけられずにいた。そして最後の場面、目が合っても言葉はなく、ただただ涙があふれるだけだった。遠藤も同様であり、苦楽をともにし、常にチームの先頭で走り続けてきた二人だけにしかわからない時間が流れた。
華やかさには欠けるものの、個性派集団らしい、どこか不器用で男気ある鯨のエンディング。試合後は、その年に一軍で投げた投手が集うバッテリー会が関内で行われた。朝まで鯨飲したのは言うまでもない。
高木はホエールズを「母のように優しく育ててくれた球団」と言う。齊藤は「ファミリーのように温かいチーム」と語る。
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「アットホームで最高のチームでしたよ。けど1992年は、あらゆる意味で転換期になりましたよね」
遠藤は客観的に言う。翌年、齊藤は引退し、高木は解雇の憂き目にあうなど、ホエールズの名が消えたのをきっかけに地殻変動は起こった。
「古いものを一掃し、新しいことを始めるタイミングだったんでしょうね」
確かに遠藤の見立て通りかもしれない。
だが現在、横浜DeNAベイスターズにいる筒香嘉智や山崎康晃は、“鯨の魂”を持つ三浦の背中を見て成長してきたのだ。
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