飯田　え、そんなことしています？　生意気ですねぇ（笑）。さっきも言ったように、走る前から「勝てるはずがない」と思っていたから、ナーバスにはなっていないですよ。たぶん、「ちょっと盛り上げようかな？」って、自発的にテレビ的な演出をしただけだと思います。

――こうして迎えた本番で、飯田さんは一度フライングしています。

飯田　それも演出ですね（笑）。とにかく「負ける」と思っていたから、「何かしなくちゃ」と考えてやったのが、インタビュー拒否であり、フライングだったんだと思います。それでも稼頭央には完敗でしたけどね。

飯田をもって「勝てるはずがない」と言わしめた松井稼頭央。勢いそのままに第3回大会を優勝　©Hideki Sugiyama

ビーチフラッグス、ショットガンタッチも野球選手には向いていた

――この番組では数々の印象的な競技が行われました。特に飯田さんが圧倒的に得意としていた「ビーチフラッグス」と「ショットガンタッチ」について、コツを伺いたいと思います。うつ伏せ状態から、前方のフラッグを奪い合う「ビーチフラッグス」からお願いします。

飯田　この競技はくじ引きでコースを決めるんですけど、右端や左端になってしまうと2本あるフラッグの1本だけしか狙えなくなるので、圧倒的に不利です。真ん中であれば、状況を見ながら左右どちらかのフラッグを狙えるんですけどね。だから、この競技はくじ引きがすべてです（笑）。

コツは、まさかのくじ引き！？　©Takashi Shimizu

――スタートしてからのコツ、ポイントはありますか？

飯田　僕の場合、スタートが若干遅れても飛び込みでカバーした部分はあったと思いますね。他の競技の人は旗の直前まで走って取りに行っていたけど、僕は少し距離のあるところからダイビングで取ることができた。しかも、頭を低くして低い位置からフラッグを狙うことができた。この動きはサッカーにもバスケにもない。強いて言えばバレーボールぐらいでしたから、野球選手は有利でした。

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