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井上尚弥はなぜ“戦慄の秒殺KO劇”を量産できるのか 「たぶん倒せる。急所を狙ってガツンとね」「あの60秒ですごく駆け引きを…」
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byTakuya Sugiyama
posted2022/06/09 06:01
ドネアとの再戦で圧倒的な強さを見せた井上尚弥。その破壊力の源とは?
このように井上が質問すると松島は「力が落ちて2部リーグならプレーできたとしても、それはしたくない。1部で終わりたいという感覚はあって、それが33歳から35歳くらいのイメージかな」と返答。それに対して「それはわかる気がする。ベテランになってごまかしながらやれないことはないけど、それはやりたくない」と井上は共感し、こう続ける。
「自分は35歳まではやりたいと思ってるけど、たとえば30歳で負けると、そこから世界に再チャレンジできる環境とかポジションじゃないとやっていく意味がなくなる。そうなると引退を考えるかもしれない。タイミングも大事かなって。負けないのが一番だけどね」
「負けないのが一番だけどね」
一度敗れれば再び頂点に上り詰めるのが難しいリングの世界。それを井上は誰よりも実感しているのだろう。だからこそ「負けないのが一番だけどね」という言葉に、強い決意を感じる。
ドネア戦での2回KO劇で、井上は世界戦の連勝記録を18に伸ばした。果たして次のターゲットは4団体王座統一か、スーパーバンタム級での4階級制覇か……モンスターの強さと伝説性は今もなお加速している。
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