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若き日の中田英寿や遠藤航にもヒケを取らない出場試合数… 2022年のベルマーレで絶対に注目したい“2人のパリ世代”とは
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byGetty Images
posted2022/02/17 17:00
パリ五輪世代の田中聡。若き力が台頭する湘南ベルマーレに注目だ
かつての中田英寿に始まり、ベルマーレが輩出した若き才能は枚挙にいとまがない。特に近年は湘南の地で早くから実戦経験を積み、自らのキャリアをステップアップさせる。そんな印象を持つ人は多いだろう。
10代からレギュラーを獲得した遠藤航は浦和レッズを経由してヨーロッパへと旅立ち、今やブンデスリーガのデュエルマスターに。さらには谷晃生はガンバ大阪から期限付き移籍した湘南の地で実力をはぐくむと、2021年に行なわれた東京五輪で正守護神の座をゲット。準々決勝ニュージーランド戦でのPKストップによって、熱心なサッカーファン以外にも“発見”された。
そんなベルマーレは今季も、世界を熱くするであろう有望株が数多い。特に2024年の五輪を目指す「パリ世代」だ。その象徴的な存在は畑大雅(20)と田中聡(19)である。2人は2021年10月に行われたAFC U23アジアカップウズベキスタン2022予選に招集されているなど、世代別代表で名を連ねてきた。
さらには畑はJ1リーグ戦で通算出場37試合、田中は同53試合とすでにJ1での戦いも積み重ねているのは心強い点だろう。前述した中田、遠藤のJリーグデビュー初年度と2年目のリーグ戦出場試合数を見てみると……中田は52試合、遠藤は40試合。その後、日本代表の絶対的な存在となった2人と比べても、現段階ではヒケを取らない経験をしていると言って過言ではない。
彼らに加えて今季トップ昇格した石井大生と原直生、高体連組の松村晟怜、鈴木淳之介、鈴木章斗、大学経由の蓑田広大と根本凌、さらにはスイスのシオンから復帰した若月大和も、チームにどんな化学反応をもたらすかに注目したい。
瀬川と米本が加入、何より永木の古巣復帰が心強い
もちろん、若き力だけではない。オフになると主力を引き抜かれるのが例年の試練……という状態だったが、今オフは多くのメンバーが残留を選んだ。さらには柏レイソルから瀬川祐輔が完全移籍で、FC東京、名古屋グランパスなどで主力を張り続けた米本拓司が期限付き移籍で加入。東京五輪世代の谷、杉岡大暉の期限付き移籍も延長された。
何より7シーズンぶりに湘南に復帰した永木亮太。33歳となった今、鹿島アントラーズでACLやリーグ制覇などを経験した勝者のメンタリティを、インタビューでも語った“以前の所属時とは違う貢献”として、どのように伝えていくか。昨シーズン途中から指揮を執り、実質的に現体制2年目となる山口智監督は、リーグ戦の目標として「5位以内」を掲げている。2018年ルヴァン杯以来となる栄光に向けて、新たなサイクルを作る2022年としたいところだ。
湘南ベルマーレ・開幕5試合のJ1日程
第1節 2月19日 vs柏(ホーム/15:00)
第2節 2月26日 vs鳥栖(アウェー/15:00)
第3節 3月6日 vs浦和(アウェー/15:00)
第4節 3月12日 vs京都(ホーム/15:00)
第5節 3月19日 vs鹿島(アウェー/15:00)
※DAZNで配信