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「高校生がおるじゃないか」星野仙一が風呂場で下した大決断…高卒ルーキーの“初登板ノーヒットノーラン”が生まれるまで 

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小西斗真

小西斗真Toma Konishi

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posted2022/02/16 11:01

「高校生がおるじゃないか」星野仙一が風呂場で下した大決断…高卒ルーキーの“初登板ノーヒットノーラン”が生まれるまで<Number Web> photograph by AFLO

1987年、近藤真市が達成した高卒ルーキー初登板&ノーヒットノーランの快挙。そのウラには星野仙一による大決断があった

 星野の赤い情熱と落合の青い冷静さ。そのハイブリッド型の指導者を目指す。岐聖大野球部は1学年30人前後。昨年は19年ぶりに全日本大学選手権に出場したが、新型コロナの感染拡大により、上位3校が辞退したことによる繰り上げ出場となった東海地区選手権を制しての結果だった。リーグのライバルは菊池涼介(広島)、吉川尚輝(巨人)らを輩出した中京学院大、野間峻祥(広島)、床田寛樹(同)らが巣立った中部学院大。2強に追いつけ追い越せでの全国大会出場と、岐聖大初の「直接プロ入り選手」の誕生が当面の目標となる。

「もちろん学生野球ですので人間教育をしっかりというのは大前提です。その上でドラフトにかかる選手をぜひ育てたいと思っています。プロ野球選手というのは『なりたい』と思っていないと、絶対になれません。また(将来)指導者になりたいのなら、どうしていくべきかも教えないと」

岐阜で単身生活。35年ぶりの“デビュー戦”へ

 学生野球を強化するには入口(スカウティング)はもちろん大切だが、実はカギを握っているのは出口(就職)の方だ。誰もがプロへ進んだり、社会人で野球を続けられるわけではないからだ。少子化と首都圏一極集中の荒波をかぶり、地方私大の多くは生き残り策を懸命に模索している。岐聖大は岐阜市内の2つのキャンパスに、教育、外国語、経済情報、看護の4学部を展開している。プロ野球選手を育てれば大学の知名度は上がる。その一方で教員志望の部員も多く、指導者となるための人間教育も欠かせない。

「結果として学校経営にも貢献できれば。そう思っています」と言う近藤さん。岐阜市内での単身生活と練習指導はすでにスタートさせている。春季リーグではあの伝説以来、35年ぶりに「デビュー戦」を迎えることになる。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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