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大谷翔平、菊池雄星から“東大合格者”まで…花巻東・佐々木洋監督が明かす「夢を目標に変える」指導論〈センバツ出場決定〉
posted2022/02/03 17:01
text by
及川彩子Ayako Oikawa
photograph by
JIJI PRESS
「人生の悲劇は目標を達成しないことではなく、目標を持たないことである」
米国の教育者ベンジャミン・メイズの言葉だ。花巻東高校の佐々木洋監督はこの言葉を、関わってきたすべての生徒に伝えている。
『人生において心に留めておいてほしい言葉』として。
教え子とともに「日本スポーツ学会大賞」を受賞
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先日、佐々木は教え子の菊池雄星、大谷翔平とともに今年の日本スポーツ学会大賞を受賞した。コロナ禍で暗いニュースが多い中、菊池、大谷の2選手はMLBのオールスターに選出され、大谷はア・リーグMVPも獲得するなど、明るいニュースを届けた。佐々木は2人の育成を評価され、3人での受賞となった。
教え子との受賞に、佐々木は「感慨深いものがあります」と頬をゆるませる。
「私が小さい頃、岩手の選手でプロの世界で活躍する人はほぼいませんでした。しかし2人は、高校時代に海を渡り、アメリカ大陸で最高峰の舞台でプレーすることを明確に夢見てきました。彼らの能力を見て、(私自身も)ぼんやり青写真は浮かびました。
しかし故郷岩手で生まれ育った2人が、あのメジャーリーグのツワモノ選手の中でオールスターに選ばれるとは、私にはまったくイメージできませんでした。まして同時に2人が選ばれたり、MVP受賞など一文字も浮かぶことはありませんでした。2人の能力は並外れたもので、どの高校でも素晴らしい選手になっていたと思います。素晴らしい指導者が多い中、2人が花巻東を選んでくれたことを感謝し、大切な高校時代を私に預けてくださった両親に深く感謝したいと思います」
育成部分を評価されても、佐々木は謙虚な姿勢を崩さない。
11月に大谷がMVP受賞をした際もこう話していた。
「残念ながら育てるとか何もなくて。考え方に関してだけはしっかり話をしましたが、目標と環境さえ与えて邪魔せず見守り、経験さえ積ませれば、(自ら)上がっていくので」
高校時代から「プロ野球ではなくメジャー」を目標に
菊池は高校時代の指導についてこう話す。